Switch【ハンドレッドライン HUNDRED LINE-最終防衛学園-】 真ED?クリア後感想 ※ネタバレ控えめ 胸焼けするほど贅沢なSRPG+AVG

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※本作はシナリオ量が膨大で分岐によっては流れが全く変わり異なるAVG数本分が詰め込まれているような形になっています。
これから攻略したシナリオが増えてきたらその感想を追記します。

 

本作の特徴はなんといっても「ダンガンロンパ」「レインコード」を手がけた小高和剛氏のディレクション&シナリオ最新作。
(本作は打越鋼太郎氏も参加)
それだけでファンならプレイは必須科目のタイトル。

その期待を大きく裏切られることはありませんでしたが楽しさよりも疲労感を感じる内容でした。
他にも本作の”売り”として挙げられている点としては「(ダンガンロンパのような)個性的なキャラクター、シナリオ、サウンド」「100のエンディング」。
前者は小高氏の過去作と比較するとイマイチ、後者は分岐システムがユーザーフレンドリーではなくややストレスを感じました。
一度経験した戦闘はスキップできても戦闘前後の演出はスキップできないとかED集めしているときはかなり苦痛。

それでも辞め時がないほど熱中できたのは先が気になって気になってしまう魅力あるシナリオの牽引力のおかげが大きかったです。
やや面倒になってくるSRGパートですがそこまで敷居が高くはないです。

 

■アドベンチャーパート
アドベンチャーパートの会話パート部分はAVGゲーム制作に慣れているスタッフの手腕もあり長文は少なくキャラの会話だけで進んでいくので遊びやすさやテンポは抜群。
プレイヤー=主人公ということがキッチリとしていて台詞の内容やキャラの感情によって立ち絵も細かく変わるのでAVGにありがちな「誰の台詞?」「誰が誰に話してるの?」と迷うことは皆無。
シナリオは大ボリュームでイベントCGも多くテキストAVGとして素晴らしい出来になっています。

校舎内の移動もAVGパートのなかの1つですがコレはあんまりよろしくない。
マップの見難さとファストトラベルの曖昧さで無駄に走り回ることが頻繁にありました。
校舎内の移動のちょっとしたロードも妙に気になります。

プレイヤーは主に朝は食事(強制)午前と午後にイベントバトルや強制お出かけ、もしくは自由行動。
それが終わると次の日に。
この自由行動になる日は少なくないのですが1度の育成や採集で得られる報酬を増やしてイベント多めのほうがよかった。
100日+αは相当長いです。(100個のEDすべてが100日かかるわけではない)
まだ続くのか!という喜びよりも、もう腹一杯・・・のほうが勝るかも。

■SRPGパート
SRPGとしてやや本格的な部分とSRPG初心者向けな点が混合。
まず、開始時にユニットの配置をプレイヤーが決められないことに驚き。
これはヒドい!と最初は思いましたがこのSPRGパートはそこそこ頻繁に起こるのでユニットの配置をプレイヤーがしていたら相当ダルいパートになっていたかも。
SRPG初心者には先ず躓きそうな箇所を削ったのは英断で好判断。

キャラの育成はアドベンチャーパートで行うのですが育成を重ねても飛びぬけて強くなるわけではありません。
最大近くまで育成してもキャラクターのHPや攻撃力はほぼ初期のまま。
必殺技ゲージを溜めてぶっ放すやや大味なバトルですがそこまでには攻撃範囲に応じた攻撃する位置や敵の選択、必殺技の使うタイミングなど敷居の低めの思考が必要。
その敷居は低くても効果が大きく出るバトルは遊び応えがあります。

キャラクター総出でバトルが行われるのですが使いにくくまったく活躍しないキャラが数人いました。
1ターンで攻撃できる回数が制限されているのですがその回数は倒す敵によって増えるのでその増える敵の倒し方を考えるのも醍醐味のひとつ。

あまり不満の少ないパートなのですがゲーム自体のボリュームが膨大なのでこのSRPGパートもそれなりに起こります。
少々の思考を使うこのパートが始まると(またか・・・)と疲労感を先に感じてしまいます。
一部不快すぎるBGMというかボイスつきBGMがあるのもきつかった。

初心者寄りのシステムですが育成に必要なポイントは普通にゲームを進めていると足りないので周回や訓練での稼ぎも必要に。
そうなるとさらに面倒さがのしかかってきます。
難易度を下げればそこは軽減できるようですが。

■探索パート
すごろくのようなパート。
通常の難易度でやるとかなりの高難度ですがHPが戦闘後回復する低難度で遊ぶと快適に。
キャラの強化に必要なアイテムを集めたりシナリオ進行で強制的に行かされることもあり。
ここでもバトルが起こるのはちょっと面倒。
もうちょっとアイテム報酬などの見返りが大きければよかった。

■シナリオ
シナリオは小高氏・打越氏の作品ということでプレイヤーの想定の外を外を行き、息つかせぬ展開の激しさにテキストの1字1字が見逃せないほど。
最後の最後まで惹きつけら先を見たくなるシナリオの妙はお見事すぎる。

本作はエンディングが100個。
自分は真相解明編、カリスマ編、それぞれのいくつかと他5個、計10個のEDをクリア。
真相解明編が真EDというわけではなくなにが真EDかはプレイヤーそれぞれと打越氏の談。
とはいえ脱線気味、ギャグ強めのシナリオが個性的過ぎて・・・。
もっと他のEDをクリアしていけば考えが変わるのかもしれませんが序盤で興味を魅かれた本作のメインストーリーから脱線していくシナリオはちょっと興ざめ。
シナリオ分岐にも「この選択肢を選んだからこっちに分岐」という理由がない(わかりにくい)時があるのも難。
フローチャートは全体図がみれないのは困るもののわかりやすくできていて分岐前からやり直したり一度経験したバトルはスキップできる親切設計は一応あり。

ただ本作のシナリオ、ちょっとばかし抑揚がアンバランスのような。
大事な終盤なのに変なお使いに行かされたり、進行中のシナリオの雰囲気とキャラの感情がちぐはぐな時もあったり情緒不安定。
なぜ真相解明編で○○や○○が居なくならなければいけないのかもわからない。
もっとED見ないとダメかな?
ファミ通インタビューによると感動的な全員生存ルートもあるようなので。

■メタ・パロディ
めっちゃ多いです。
アニメ・漫画・プロレス。ネットミーム・ネットスラングなどなど、気がつかなかったのもかなりありそう。
隠すことなくそのタイトルや人物・キャラ名がそのまんまでてくることも。
好みは別れそうですが私は楽しめました。
なぜかゲームネタは少なかったような。

■キャラクター
見た目ダンガンロンパにも負けないキャラクターが主人公の仲間に。
ロンパに比べると個性・魅力でいうとイマイチだったかな?ロンパのキャラの個性が強すぎたせいでもあるけど。
そこまで変わった過去があるキャラ達でもなく変わった趣味の持ち主の集まり止まりというか。
キャラの個性が乏しいわけではなくわかりやすいキャラ設定で分けられているので彼らとの学園生活は楽しかったです。

■その他
かなり語弊があるのですが心底ワクワクして楽しかったのは「体験版がピークだったかな」、と。
本当に語弊がありそうなので釈明しますが体験版で感じたシナリオ、SRPGパートの良さはかなりのもの。
製品版でさらに楽しめる要素は増えるのですが少々一周目のボリュームがありすぎたためかダレる部分もあり右肩上がりのように感じにくかったせいかも。
数々の分岐シナリオの意外性は想定内でSRPGパートは少々苦痛に感じることもありました。
AVGパートが楽しいときにSRPGパートが始まって(またか・・・)
SRPGパートが終わってAVGパートの日にちを進める作業が始まって(またか・・・)
とゲームの流れのサイクルが精神的に”きた”のはお互いがお互いのテンポを阻害し抑揚がそこまで無いからなのかなぁ。
AVG+SRPGというジャンルは珍しくないのに本作ではそう感じました

AVGとSRPGという苦手な人、興味がない人はトコトン興味を持たれそうにない本作ですがAVGパートはダンガンロンパが好きな人には間違いなくお勧め。
それでもSRPGは苦手だから、という人にも救済措置は用意されているのでSRPGパートのせいで食わず嫌いはしてほしくない。

「100個エンディングあります」で期待するどころか逆に尻込みして手を出さない人はそれなりに居そう。
前述したとおりスキップ機能がイマイチで分岐の理由がわかりにくいのでプレイしていても「100個EDみるのはきついなぁ」と正直思っています。
テキストAVGなら100個EDあってもいいのですが本作はSRPGパートや1日1日を過ごさなければいけない日常パートもあるので・・・。
その分ボリュームはかなりのものでゲームの雰囲気が様変わりする分岐は違うAVGをプレイしている感覚で楽しめますよ。


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