PS5【NeverAwake】ルートBクリア後感想 ※ネタばれ控えめ レトロゲーム移植だけが2DSTGじゃない

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作品の概要が出始めたころから気になっていたインディーズタイトル。
インディゲームの祭典「BitSummit」のアワードでは大賞を受賞し、より楽しみに。
PCで先行して発売されていたのでプレイ動画を見るのを耐えるのが辛かった・・・。


左スティックで移動、右スティックを傾けたほうに撃つ多方向強制スクロール2D全方位STG。
Lで回避、Rで特殊攻撃、操作方法はこれだけとシンプル。
移動したほうにスクロールするタイプのツインスティックSTGではないので操作しやすいです。

ステージ数は80近くありますがほとんどが1分弱で1周できる短さ。
ただし1周すればクリアではなく敵を倒したときに出るソウルを集め、100%になるとそのステージはクリア。
100%になるまで短めのステージを自動で周回することになりますがそれでも2~3周すれば100%になるので死ななければ1ステージクリアは数分で可能です。
2周目になると敵の攻撃が激しくなるなど変化もありより早くより多くのソウルを集めようとそこらのSTG以上に熱くなれます。
短か!と思われるかもしれませんがこれが実にテンポよく進められる素晴らしいアイデアとゲームシステム。
テンポを阻害する余計な演出もなければロードもなし。
STGは指や精神を削りながらプレイするゲーム(全てではない)ですが1ステージが短いのでプレイが苦になりません。

移動がスティック、Lボタン回避の回数制限がないこともあってかSTGとしては少々大味ですが
破壊の爽快感と弾避けの達成感は存分に味わえます。
若干後者は控えめ。

本作にはショップがあり自機を強化する装備や特殊武器(STGでいうとボム?)が販売。
ゲームを進める、死にまくる、など特定の条件で品揃えが増え攻撃力アップや傘(バリア)、より便利な特殊武器が並びます。
プレイすればするほど自機を強くできゲーム性に変化が起こるので飽きません。
特殊武器はバラエティ豊富でボム系からオプション系、バリア系など様々。
STG初心者の配慮は万全、と言いたいところですが後半は難易度が高め。
もっと死にまくればクリアできない人のためにもっと強い装備がショップに並んでいた可能性も。
操作ボタンが少ないのは本作の良さでもありますが特殊武器を複数装備して切り替えができればゲーム性は増していたかも。
それが逆に本作の良さを消してしまうかもしれないのでなんとも言えませんが。

安易な難易度設定と自機スピードの変更は実装されていません。
これは欠点ではなく賞賛したい点。
難易度は自機の装備でプレイヤーが腕前に合わせて調整でき(自機の攻撃力を上げたり便利機能を装備すると耐久力が犠牲に、その逆も)
自機スピードは他の装備を犠牲にしないと上げることができなくなっています。
開発者がゲームシステムの完成度に確固たる自信があるのでしょう。
もしも実装されていれば便利なのでしょうが無い事への不満は全く感じませんでした。

本作の大きな要素として”物語”があります。
STGに物語りがあるのは普通ですが本作のストーリー・設定は
「目を覚まさない少女、夢の中でモンスターを戦い続けていた・・・」
とあることが原因で眠りについた少女の夢の中がこのSTGの舞台。
背景や敵はこの少女の体験に基づいたものになっていてそれが禍々しく襲ってきます。
ダークで幻想的に美しく描かれたビジュアルは非常に効果的で魅力あるものに。
悪夢系ビジュアルとしてはインパクトはそこそこあるものの少々期待ハズレだったかなぁ。
音楽は世界観にあっていてSTG特有の高揚感を得られプレイ意欲が増します。
ゲームを進めると少女の記憶が文章やアルバムになって現れます。
その内容は心に刺さる・・・一歩手前くらいでした。
勝手に日本一ソフトウェアの少女が主人公で心を抉ってくるようなシナリオを期待していたので。

おそらく全クリしたと思うのですが約10時間かかりました。
Bルートはクリア条件が厳しいステージもあり何度もプレイを繰り返しましたが1ステージが短いことが幸いして挫けることはありませんでした。

価格は控えめですしSTGとしてはボリュームはかなりあるほうなのでは。
純粋?な縦or横2DSTGではないからと敬遠するのはもったいないです。
独特なビジュアルと世界観のほうが注目されがちですがSTGとしてもやり応えある出来になっています。
大手だけでなく2DSTGで名のあるメーカーからも新作2DSTGの発売は激減。
2DSTGを作れるクリエーターが減っていく事態だけは避けてほしいものです。


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