PS5『Death Stranding2ーデス・ストランディング2ー』クリア後感想 ※ネタバレ控えめ ただただ感謝の気持ちでいっぱい

 

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テレビゲーム史その時その時に最高峰のゲームと称されるゲームが存在していますが本作は紛う方なく現時点の最高峰に座するゲーム。
ストーリー、キャラクター、メカニック、グラフィック、音楽全てが超ハイクオリティ
ドカ食いだいすき!もちづきさんのセリフを借りると
遊べば遊ぶほど驚きがある!すごいすごいすごいすごいすごいすごいすごい!!

で、
ゲームとしての面白さ、楽しさ、興奮度、ハマり度も”スゴイ”かというと・・・べた褒めするほどではない、
そんなところが「テレビゲーム」というジャンルの不思議な所。
漫画やアニメも作画が上手ければ絶対に面白いというわけではないように。

 

■ストーリー
難解な語句、専門用語がごろごろでてきますがそのたびに説明が見れる機能があり前作から物語を追っていれば
「あぁそういうことか(ホントはよくわかってない)」くらいの曖昧さでもこのゲームの世界観は理解できます。
各キャラクターを巡る物語りや性格付けはわかりやすく描かれているのでグラフィックの素晴らしさも相まって違和感なく各キャラにド感情移入してしまいます。

メインストーリーはおつかいとバトルをこなすことで進行しますが前作よりバトルの割合が若干増えたかな?
ややもすると面倒さを感じるおつかい要素ですが車両がより使い安くなった(ゲームを進めれば乗ったままで戦闘やアイテム集めができる)のでストレスは軽減。
車両が使えず徒歩のみでしか進めれないメインストーリーもかなり少なめ。
後述するバトルも遊びやすくなったので前作の全体で感じた「面倒くささ」はかなり軽減されています。

 

物語の要所要所にボス的な存在とのバトルがあるのですが○○は倒しても倒しても逃げられるし
巨大○○はよくあるTPS風の戦闘で勝ててしまうのでメタルギアシリーズのようなカタルシスは少なめ。

小島監督はゲームごとに訴えたいメッセージがありそのメッセージ性が色濃く出していたのですが本作にもソレはあります。
ですが本作はそれが長すぎず押し付けがましくないというかサラっと述べられるのでスンナリ小島監督からのメッセージを受け入れられます。
今回は各カットシーンは多すぎることもなく長すぎることもなし。

最長?のエピローグの30分弱もその間操作可能なパートを挟んだりと「長すぎ!」とまでは感じられず。
小島監督作品のなかではメッセージ性は薄めなのですがそれでも感銘を受ける台詞も多々あり小島監督の健在振りを堪能できます、

 

■「死は別れじゃない」
本作の中でたびたび使われるセリフで本作で小島監督が伝えたかったことの1つかも。
・・・ぐっと来ました、
私自身身内、友人、ペットを亡くし凹んだことは幾度か。
つい最近も。

マンガやドラマで「心の中で生きている」という言葉はよくありますがソレに感銘を受けることはありませんでしたが
「死は別れじゃない」は本作初出の言葉ではないのですが本作で発せられる「死は別れじゃない」にはそのセリフが出てくるたびにグッときて勇気付けられもしました。
それだけでもこの作品に感謝したい。

■おつかい
本作の特徴は前作同様主人公サムは運び屋で荷物の配送を依頼され届ける「おつかい」がゲームの要になっていること。
「おつかい」はゲームというジャンルの中では面倒、時間稼ぎと毛嫌いされがちですが本作ではお使い自体を目的とすることで解消。
といっても完全に解消されているわけでもなく5分10分なにもなくただ移動するだけというシーンも少なくなくやはり苦を感じることも。
車両が自由に使えるようになるまではそんなにかからないのですがそれまでは大変。
お使いを達成したときに感謝される達成感はそれなりにはあるのですが。

前作で大きなストレスだった時雨、BTの襲来はかなり減ったような。
BTも弱めになったのかこちらの武装がしやすくなったのかうっとおしさはかなり減りました。
車両で危険地域を避けやすくなったおかげもあるかも。
前作では何度もBTに捕まり引き釣り廻され荷物もバラバラで怒り心頭になったものですが本作では1度もなし。
車両に乗ったまま全てのアイテムを拾えるようになる時期は遅めですがそうなるとお使いも楽しくはなってきます。


メインストーリーだけでなくサブクエストもおつかいがほとんど。
ゲーム全体の文字やアイコンが小さいせいもあるのですがクエスト受注や目的地が見えにくいのは難点。
苦労したわりに報酬が割に合わないことやクエストを完了することでプレイヤーが受ける恩恵や強化がわかにくいのは寄り道のやりがいの薄さにもつながっています。
車両の種類も少なすぎる

■オンライン
本作の大きな特徴の1つ。
自分のために作った近道用の道や機能が他プレイヤーのフィールドにも設置。
逆も然り。
自分の作った施設が利用されるとログが流れます。
それで大きな徳があるわけではないのですが嬉しくなります。
他プレイヤーが設置した梯子や道を使うこともでき他プレイヤーとの緩い繋がりは前作同様得られるささやかな愉悦感が楽しいです。
ただ今回は車両やショートカットが便利で前作ほど他プレイヤー様の施設を使わなくても攻略しやすくなっています。
きちんと計ったわけではないのですが今回のオーストラリアは前作のアメリカよりもコンパクトになった印象。

■グラフィック・デザイン・カットシーン
リアルに描かかれる人物、フィールド、メカニックなどなど他のゲームはおろか今まで”美麗”といわれてきたゲームらを突き放すほどのハイクオリティ。
現実には存在しないモノや自然描写やオブジェなどもまるで存在するかのように描写されこのゲーム自体が存在するかのようにリアリティある空間。

あれこれゲームをやりすぎてもう少々のカットシーンや演出では驚かなくなった擦れた私でも驚かされたシーンがいくつもありました。
グラフィックの影響以上に新たなアイデアの数々には驚かされることがしきり。
グラフィックが優れているゲームは時代時代ごとにでてくるものですが大抵10分20分もプレイすれば慣れてきて驚きは感じられなくなるもの。
ただし本作は最後まで美麗さやアイデアに驚きがありました。
マゼラン艦をなんて使いかたするんだ(笑)

■バトル
武器、重火器が使い安く入手しやすくなった(気がする)のかバトル自体が面白くなりました。
武器のバリエーションや種類は少なめで武器の切り替えなどシステム面は一昔前のTPSアクション並。
戦闘メインのシューターゲームと比べると物足りないところは多いのですが逆にいうとライトな感覚でバトルシーンを攻略できるということでもあります。
本作ならではの特殊武器もいくつかあるのですがライフル撃っとけばなんとかなる、し(笑)

ラストバトルは驚きと同時に笑わせてもらいました。
小島監督自身の某作品のラストバトルのセルフオマージュなのでしょうが本作のラストバトルも語り継がれていくことでしょう。

■キャラクター
造形、モーションや表情の描写が凄まじく大げさでなくゲームの中のキャラクターが生きているかのよう。
しゃべらなくても表情で感情が汲み取れるほど。
この生々しさは好みが別れそう。

 

このキャラクターがそんなことを!?
味方だったの!?敵だったの!?という驚きは少なめだったかな。
○○の真実は意外だったけど伏線がなく唐突だったような。

タレントや著名人や某Vチューバーが出演する、しかもメインストーリーに絡むとのことで賛否が起こりましたがメインストーリーを進めるために出会わなければいけないキャラではあるもののストーリーを左右するようなキャラではありません。
彼ら彼女らはドラゴンボールでいうと天下一武道会会場の受付係の人程度の立ち位置なので”否”の人はご安心を。
”賛”の人は少々残念かも。

■ニール
登場人物の1人。
カッコよすぎでしょ!!!!!!!!
ルカ・マリネッリ氏という実在する俳優から造形されたキャラクターの仕草や表情には見惚れてしまいました。
シナリオ的にはキチンと活躍するキャラなのですがそこまでカッコいい活躍をするわけではなし。
それでもクリアした後でも「いいキャラだったなぁ」と想いが残るほどのカッコよさ。
ルカ・マリネッリ氏自身と造形の素晴らしさでここまでゲームのキャラクターをカッコよく魅せることができるとは。

 

反面、もう1人の敵対者ヒッグスはいまいち。
悪い言い方をすれば執念ぶかいただの変人というか面白キャラになってしまったような。
妙に弱いし。

■その他
メインストーリーはシリアスではあるもののユーモアもあり、あちこちに散りばめられた遊び心あるシーンや小ネタの多さは小島監督作品の真骨頂。
前作から大きな進化は薄いものの遊びやすさやストーリーのわかりやすさが向上し続編として満足できる出来になっています。
やっぱり「おつかい」の精神的ストレスは完全には解消されていませんがかなり軽減されています。
その「おつかい」のストレスを軽減しようとするばかりに他プレイヤーとの繋がりがあまり意味を持たなくなってしまっている捻じれ現象が起こっているのは皮肉すぎる。
今作でも他プレイヤーが作ってくれた道やジップラインは有難すぎるほど便利ですが無くても車両でガンガンいけるところが多いので。


前述しましたが小島監督の発するメッセージが押し付けがましくなく(心に残るものはありましたよ!)カットシーンもそれほど長尺なものは少なめ。
そこは物足りなかったかなぁ。
”そこ”に期待する私のようなファンもいれば”そこ”が小島監督作品のバッシングされる点でもありました。
”長くても短くても文句を言われるのでは小島監督も「ふざけんな!」と怒りそう(笑)

ゲームの面白さにグラフィックは関係なし、という意見には反論もしませんしその通りだとも思います。
しかしグラフィックがゲームから受ける楽しさや刺激が増すこともあると実感できる作品でもあります。
そしてその技術力以上に発想・アイデアがゲームをさらなる高みにランクアップさせ、ランクアップを実現させた小島監督&スタッフにはただただ敬服するばかりです。


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