グラフィックの向上とシステムの一新でマンネリ脱却を目指した「ライザのアトリエ」
そんなことよりもライザの太ももが話題になり、別の意味で稀に無いほど注目を集めてしまいましたが・・・。
グラフィック向上は想像以上に。
フィールドの美しさには目を見張るものがありトリダモノさんのイラストの3D化は美しく可愛らしく肉感的でちょっとHぃ。
一新されたシステムもほとんどはバランスよく遊びやすく上手く機能していました。
大きく変わったのは戦闘。FFのATBをさらに忙しくしたスーパーATB。ほぼリアルタイムで進行し忙しい、けどこの忙しさは楽しさに昇華。
操作キャラを切り替えることはできますが自分のターン時も時間は止まらない(止まるのは極一部のコマンド選択時のみ)ためほぼ1キャラを操作する形に。
さらにスキル使用、特殊連携には共通のアクションポイント(AP)を使用。
通常攻撃をしているだけでモリモり溜まるのですが通常攻撃だけではなかなか敵のHPを削れません。
さらにそのAPはタクティクスレベル(TL)を上げるのにも必要(LVが上がると攻撃回数やスキルの強化)
APをスキルに使うか、TLを上げるのに使うか、を常に迷いながら戦うことに。
さらに操作しないキャラへの指示はSPを使う攻撃をするかしないかのアグレッシブかネガティブかの両極端な2つのみ。
APが余り気味なとき、追い込みをかける時はアグレッシブ、APを溜めるときにはネガティブに、と切り替え。
慣れれば敵の強さや相性によってAPの使用と温存のどちらを優先するべきかわかってきます。
これがわかってくるとスピーディで激しい戦闘が楽しめるのですが慣れるまではかなりとっつきにくい戦闘システム。
さらに仲間が「魔法使って」「アイテム使って」と忙しい最中におねだりしてきます。
そのおねだりに答えれば無償で追加攻撃をしてくれます。
さらにアイテムを使う時にはコアチャージ(CC)というポイントを使用。拠点に帰るまでは自動で回復はせず戦闘が終わっても回復しません。ただし使い切ってもアイテムは無くなることはなくアイテム自体に使用回数制限はありません。
1回の戦闘で数回アイテムを使うと0になります。
CC回復はアイテムが必要。アイテムは1キャラにつき持てる数は2~4種類。そのうち1種類を全て消費してCCを回復。
発売前にこのアイテムのシステムを聞いた時は(絶対ダメなシステム)と思いましたがプレイしてみると程よい緊張感と強アイテム頼りにならない戦闘システムが確立されています。
アイテム自体に使用回数制限が無いのもいい。
好きなメンバーでPT編成するこためにはちょっと手間がかかります。
一体の敵をHP0にするとすぐさま次の敵にターゲットが変わりオーバーキルにならない点もこちらの選択が無駄にならず爽快。
TGSで何の説明も無くコントローラーを渡され試遊したときは(この新戦闘システム・・・失敗なのでは)とまで感じましたが慣れてくると思考回路が痺れてくるほど楽しい戦闘に。慣れるまでゲームを始めて10時間くらいかかりましたが。
フィールド上の敵にシンボルエンカウントアタックが成功するとAPが10溜まった状態で戦闘スタートなのですがアタック失敗やエンカウントアタックのできないボスには0からのスタートになるのでTLを1~2上げるまでは我慢することにはなります。
テイルズオブのような1キャラ操作&ポイント管理に近からずも遠からずなのですがAPは溜まりやすくAP不足やAP節制でストレスに感じることはほとんどありません。
調合(錬金)も大きく変更。
マス埋め方式ではなくアーランドの属性をRPGの成長システムにしたスキルツリー方式にしてわかりやすくした感じに。
これは新戦闘システムとは真逆でとっつきやすく進化しているように感じました。
過去作と比べると調合途中で足りないアイテムを寄り道で調合しにくかったり特性の意味が調べ辛かったりする点はあり。これは過去作でも便利だったり不便だったり波のあったところ・・・。
一度調合を終え完成したアイテムをその調合した後からさらに調合を重ねられるのは優しいシステムも搭載。
超強力な武具を作ろうとすると長時間でかなりの工程がかかるので気楽に調合できるように。
なにより今作の武具の発想や発現、ほぼすべてが調合を起点にしているのが嬉しい変更。
例えるなら鉄のインゴットの調合を覚えるとひのきのぼうのレシピ上でてつのつるぎの調合が可能になる、といった流れに。
鍛冶屋がないのは髪の毛的に残念ですが新しい武具を錬金で作り上げていくのは錬金術士の面目躍如。
アイテム複製はアイテムを処分した時にもらえるポイント(お金ではない)で複製。どのアトリエタイトルより面倒かも。全く活用しませんでした。
フィールドはグラフィックが格段に美しくはなりましたが移動範囲可能な広さの面では過去作と大差なし。
一度は広めのフィールドでオープンフィールド感を出そうとしたこともありましたが広大なフィールドとアトリエシリーズの相性はイマイチでした。
適度に採取、戦闘ができる今作位の広さがアトリエは丁度いい。
フィールド上でのシステムで変更されたのは採取ポイントの仕様。1つの木でもロッド、ハンマー、虫取り網、草刈鎌などポイントの近くで使う採取道具によって採取できるアイテムがガラっとかわります。
この採取道具の切り替えはワンボタンでできますが手動。1つにポイントから採れるアイテムの種類が激増したので自分でここからは○○が採れる、と覚えるのにも限度がありちょっと面倒。図鑑にはそのアイテムに適した採取道具は記載されているのですが細かい採取ポイント位置までは記載無し。
移動はファストトラベルが解禁されれば移動に関してはラクチンに。
ただし今作は解禁がかなり遅め。ファストトラベルは無いのかと思いました。
街中で起こるサブイベント・サブクエストもファストトラベル前にわかるよう表記はされているのですが受けられるはずのクエストのポイントに行くと規制がかかっていたりファストトラベル中に時間が進んだせいなのかいるはずのイベントのNPCが消えていたりとチグハグ。
イベントが起こるポイントがそのマップに移動しないとわからないアトリエタイトルが数作前にあった記憶がありますがこっちはこっちで不便。
ストーリーは・・・今作一番の弱点かも。
副題の仕様も一新ということで
「隠れ家」が爆発、炎上、空を飛んじゃう、はたまたロボットに変形するのかも!?
「女王」は実は○○、声は○○、実はメンバーの中の誰かかも!?とかドラマティックな展開を期待していましたが・・・。
パーティインするキャラの魅力もイマイチ。グラフィック的には素晴らしいのですが正統派RPGに登場するキャラを絵に描いたような人達の集まり。
キャラクターの奥底に陰や毒の部分が薄く一癖も二癖もあるようなキャラにはモブにも出会えず。
某脇役2人がライザらの宿敵として立ちはだかるのですが1人は小物、もう1人はさらに小物。この2人がDLCでプレイアブルになるとしても購入する気は起きません。
少年少女のひと夏の冒険の物語ですがひと夏でライザは大錬金術士に成長しすぎ(笑)
書かないといけない事の1つとして「フリーズやエラーで強制終了する」ことは1度もありませんでした!ガスト凄い!無くて当たり前だけどガストなので・・・。
今作一番のサプライズはクリアー後のオマケボイスの落合福嗣さんのからのメッセージ。
ゲーマーだとは聞いていたけど・・・。
終盤の強敵も武具を強化してこのエネルジアニカにこの効果を持たせ適度に使っていればクリアーできると思います。
雑誌でのインタビューによると次回作にもライザは登場するようです。
戦闘、調合システムは引き継ぐと思うので今から楽しみ。
あとは個性の強いキャラクター、心に残り刺さるようなシナリオ、に期待。
黄昏とリンクしそうな物語でもありましたがどうなるかな?