Switch【ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅】クリアー後感想 ※ネタばれ控えめ ドラクエなら許される、あるある

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近年発売されたドラゴンクエストタイトル郡は酷評されがちでした。
大量バグ、なぜかデフォルメ化されたXオフライン、原作シナリオをすべて収録しないダイ冒険、驚異的な値崩れをしたダイ冒険やトレジャーズ、
前世代的なグラフィックなどなど。
値崩れがゲームの良し悪しの指標になるとはまったく思っておらずDQトレジャーズは楽しめたのですが。

それでも国民的ゲームのドラゴンクエスト人気が衰えているようにはあまり感じませんがそんな逆風の中発売された本作。
体験版からしてこの動作やビジュアルの低クオリティはなんなの・・・と不安しかありませんでした。
製品版ではカクつきなどは改善されておらずその辺りは私自身が感じたこととして酷評させてもらいます。
もしドラゴンクエストじゃないゲームがこのレベルで発売されていたらどんなにゲーム部分が面白くても購入意欲が沸いていたかは疑問。

ただし本編とその後の真ボスをクリアーしてみてドラゴンクエスト、ドラクエモンスターズとしての面白さはきちんと内包していることはわかりました。
ドラゴンクエストらしいファンタジー世界を舞台にDQらしいモンスター、DQらしいBGM、DQらしいバランスは少々古めかしくもありますがそこがDQの良さ。

フィールド・ダンジョン
砂漠、お菓子、煉獄、スチームパンクなど個性的なフィールドは色鮮やかでそこに不満はなし。
闊歩するモンスターたちの動きがカクカクなのはもう慣れたというか諦めましたが一番もの足りないのは仲間や仲間モンスターが一緒に歩いてくれない、表示されないこと。
副題は「魔族の王子とエルフの旅」ですが終始気分は一人旅です。
そういった点を犠牲にしてかフィールドの広さは広大とは言えないまでも散策は目も脳も楽しませてくれます。
季節や天気ごとにガラっと変わるフィールドの様相も視覚効果バッチリ。
モンスターによっては特定の季節や天気によって出現が左右されることも。
季節の強制変更は貴重なアイテムや超終盤から可能に、天気変更はもう待つしかない。
たしかにその待ち時間は退屈だし不便ですがゲーム内の時間経過を待つのって嫌いじゃないんですよねぇ。
そのゲームの中で暮らしている、といった感じが。
数秒のロードにいらつくのに天気が変わるのを待つのはなんとも思わない不思議。
ダンジョンはスイッチを押したり登ったり下ったりといった仕掛けが満載で難易度は高め。
かなりの試行錯誤が必要です。

ストーリー
本作のストーリー担当は堀井雄二さんではなく藤澤仁さん。
もしもその点を知らないでクリアーしていたら「ドラクエらしい触れ幅のお話だったな」と感じていたかも。
それを知っていてのプレイだったので「もっと冒険してもよかったのでは」といった感じ。
ドラクエでそこまでやる!?といった展開が見たかった。
これは!という良キャラもいなかったなぁ。
全体的におふざけや微笑ましさがかなり少なめで真面目すぎる、良くいうとシリアスで重めのシナリオ。
シナリオまでお粗末だったわけではなく強引な展開は控えめで進行をプレイヤーにある程度委ねる自由度も。
なかなかスケールの大きなお話やグっとくる展開もあるのですがそのカットシーンで頻繁に挟まれるロードは盛り下がります。
肝心な大イベントが1枚絵&テキストで説明だったりする時もあり・・・。

フィールドには当然名前がついていて「煉獄峠の魔界」「鋼鉄砦の魔界」のように。
なぜかそのフィールドらは「煉獄峠の魔界・初級」と「煉獄峠の魔界・中級」と級が分けられています。
シナリオが進むと中級や上級が登場するのですが使い回しなどではなくちゃんとした新フィールド。
初級、中級とかではなく真、獄とかのネーミングのほうがよかったのでは。

戦闘
オーソドックスなDQモンスターズなバトル。
オーソドックスすぎて近年のRPGのバトルと比較するとかなり地味。
3Dモデルのモンスターたちはよく動いてくれるので見ていて楽しいのですが「可愛い」「カッコいい」と思うことが少ないのはなぜだろう。
数多くのモンスターが登場し数多くのワザがあるので1つ1つ1匹1匹に個性やモーションをつけるのは大変でしょうが作るのに苦労したA級以上のモンスターには特別な演出があってもよかったのでは。
カメラワークも操作したかった。
戦闘AIは悪くはないと感じましたが魔法反射バリアをはってある敵に思いっきり魔法を放ったりするので強敵にはプレイヤーがきちんと操作することが必要。

配合
2体配合だけでなく4体配合があります。
といっても4体同時に配合するのではなく配合した2組のモンスターをさらに配合すると特別なモンスターが生まれる(可能性がある)、といったもの。
これがかなりわかりにくい上にいろいろと試しにくい。
ペルソナのような複数まとめて配合する方式でいいじゃん・・・とも思いましたが、
それだとモンスターが悪魔や錬金合体のような扱いでDQMの世界観にそぐわない。
配合結果から逆算のような形で作りたいモンスターを逆引きする検索配合は便利。
意外な組み合わせの配合も教えてくれます。

本作は微妙にモンスターを仲間にしにくいです。
主にフィールド上のモンスターをスカウトで仲間にするのですがシナリオ上でそのフィールドのボスを撃破するかレベルをかなり上げないとスカウト成功率は低めです。
フィールドのボスを倒すと次のフィールドにいくのでわざわざ前のフィールドに戻ることはほぼなし。
戦闘で勝利したときに「モンスターが仲間になりたそうにしている」確率がもっと高ければよかったのでは。今の50倍くらい。
スカウトに成功すると経験値も入らないのでなかなか手持ちの仲間モンスターは増えません。

しかし!
いざ強いモンスターを配合するためにモンスター集めに集中しはじめるとDQMシリーズ特有の楽しさが爆発。
スカウトに成功したときの爽快感、目的のモンスターを配合したときの達成感はかなり高め。
配合したモンスターはLV1になり、最配合するまでLV10に育てなければいけませんがLV10などすぐに育てられます。
モンスター合体要素のある他作品と比較すると面倒だったりわかりにくい点は多々あります。
が、DQMは機械系やゴースト系の魔物もいますがモンスターをモノではなく生き物として扱っている優しさにホッコリきます。

メタルスライム
本作のメタルスライムはフィールド上に他モンスター同様シンボルエンカウントの敵として沸きます。
エリアチェンジすると沸いたりするのでポップ箇所をマラソンすることに。
そしてメタルスライム系がポップしていた場合、セーブで今の状態を保存しタイトルに戻りそのデータをロードをしてもメタルスライムは消えることなくソコにいます。
これはどういうことかというともし逃げられてもセーブデータのロードで戦闘をやり直せるのです。
しかも戦闘開始時に何匹メタルスライムが何匹登場するかはランダム。
1度に複数のメタルスライムがでるまでやり直すことも可能。
メタルスライムに大ダメージを与えるワザも豊富(イオグランデやはかいのひとみ等、範囲攻撃なのに普通に攻撃が通る)で実にメタルスライムで稼ぎやすい仕様になっていてレベル上げはそんなに苦痛ではありませんでした。
ここでもロード時間の長さがストレスになるくらいで。

強モンスター配合に至るまで試行錯誤はかなりの面白さであり時間泥棒です。
レベル上げがやり安いので「もうちょっと・・もうちょっと・・・」とズルズルプレイしてしまいます。
4体配合のわかりにくさは改善してほしい、というか攻略サイトありきのような仕様なので改善されているも同然か。
モンスター配合が楽しいだけにマイモンスターをもっと愛でる要素がほしかった。
単純に1匹だけでもいいからフィールドを一緒に歩けるようになれば・・・。
メタルスライム系を倒してレベルの低いキャラが一気にレベルが上がる様に興奮する!性癖の持ち主(私)や
メタルスライム系倒すだけでもアドレナリンでちゃう!人(私)には特にお勧め(笑)
グラフィックが低品質だと途端にテンションが落ちる人にはお勧めできません。

現在開発中のドラゴンクエスト12。
プラットフォームはいまだ不明ですがその開発ノウハウは開発期間が平行していた本作に活かされているのでしょうか。
それならばDQ12が心配になってくるし、逆に本作のノウハウがDQ12に活かされていたとしてもそれはそれで心配。
本作の開発会社はDQ12とは別なのですがなにかしらライブラリを共有していないのかな。
図鑑での閲覧や配合シーンのモンスターはやけにクッキリしていて綺麗。
これがDQ12のモンスターの描写レベルなら・・・悪くはない。
けどもっと頑張って。


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Switch【ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅】クリアー後感想 ※ネタばれ控えめ ドラクエなら許される、あるある」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    知ってるか?
    こないだ堀井雄二氏がHD-2D版DQ3をテストプレイしたんだよ

    返信
  2. 匿名

    開発会社が違うにしてもドラクエ11 のリソースとアンリアルエンジンで開発すれば遥かに見た目はマシになったはず
    何でこんなショボいグラフィックかつロードゲーになってるんだよ…Switchだと開発会社次第で露骨すぎるくらいにグラフィックやロードには差が出る。カプコンや任天堂のタイトルとは完成度が雲泥の差

    返信

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