PS5【冤罪執行遊戯ユルキル】クリアー後感想 ※ネタばれ控えめ 

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ジャンルは「冤罪脱出アドベンチャー&弾幕シューティング」
なにがなんだかわからない・・・ようで内容はこのジャンルが現しているそのまま。

とある事件で無実にもかかわらず罪を被せられたキャラクター(ゲーム内では”囚人”)とその事件の被害者(ゲーム内では”執行人”)がペアになるユルキルランドに拉致。
その理由は大きなネタばれになるのでここでは書きません。
執行人はいつでも囚人を殺害できるボタンを持っているので囚人は自分が無実であることを執行人に説いていくことが大まかな目的。
プレイヤーが主に操作するのは囚人のキャラクター。
執行人&囚人のペアは数組ありその数組を順番に進めていくうちに巨悪にたどり着きます。
ペアによって執行人&囚人の関係が異なっていて似たような展開にはならず先が知りたくて辞め時がみつからないシナリオになっています。

ペアごとに章が分かれていて章の内容は
●事件を追体験し謎を解明していくパズル的要素の濃い「脱出アドベンチャーパート」
●得られたヒントから執行人を説得していく「シューティングパート」

なぜ説得がSTGになっているのかというと・・・そういうゲームだから、としか(笑)

「脱出アドベンチャーパート」
よくある王道謎解きゲーム。テキストAVGとは違いSIMPLE○○円脱出シリーズのような謎解きやパズルを解きながら探索していきます。
非常にシンプルな出来で良くいうとわかりやすいのですが、ハッキリいうとかなり、か~な~り~古臭いクオリティ。
とはいえ本作は謎解きや探索中に個性的なキャラの掛け合いがあります。
そこが楽しめれば謎解きのシンプルさを補えリアル脱出ゲームのような和気藹々感を感じられます。
一応デスゲームなのですが会話が緩めで緊張感は薄め。
謎解きの難易度はそこそこありますが制限無く貰えるヒントがほとんど答えに近いところまで教えてくれるので詰まる箇所はほとんどなし。
探索中に業を煮やした執行人が囚人に問い詰めてくるモード「マジキルタイム」が発動。
選択を間違えるとゲームオーバーになるのでそこは緊張感あり。
執行人を説得できる材料が集まると「シューティングパート」へ

「シューティングパート」
キャラクター達は強引にVR(ゲーム内ではBR)機器をつけられシューティングゲームをやらされます。
なぜSTGなのかはゲームを進めるうちにわかってきますがFPSやアクションゲームでもいいんじゃね?程度の理由。
STGに縁のあるスタッフにより造られたこのパートは本格的な弾幕STGになっています。
理不尽さを感じることなくSTGを受け入れられました。
脱出パート同様、古臭さも感じるオーソドックスな弾幕STGですが初心者から上級者まで配慮を怠らない各々が楽しめるよう出来上がっています。
STG中にも登場する選択肢の選びかたが自機を動かして選択肢を撃つ(敵はまったく出現しない)、とAVGっぽいモードも。
初心者救済のために様々な要素が。
まず↑のAVGっぽいモードでは選択肢の正解で自機が増えます。最大はおそらく30機。
STGでいうボムも多め(溜まりやすいゲージが少しでも溜まると使える)。
被弾しても即死しないバリアーが貼られている時間も多く自機が減る=ゲームオーバーになることはまずないでしょう。
ゲーム画面を一見して(この弾幕、自分には無理)と感じるかもしれませんが弾速はそこまで早くなくキチンと逃げられる隙間もあるので体験版をプレイしてみてください。
中級~上級者には主にスコアアタックのための要素が。
弾幕を避けるか、ボムをこまめに使いながら弾を消しコンボを増やしていく・・・といった楽しみかたができます。
STG中に邪魔にならない程度にキャラクターの掛け合いが始まったりとドラマティックな展開も味わえます。
STG+AVGの融合はお見事。
デスゲーム的なAVGに撃墜されると負け、のSTGの組合せは相性はいいのでは?とまで感じさせてくれます。
STGとAVG各々のクオリティには少々不満は残りますがSTG+AVGではなくSTG×AVGだと捉えると納得のできる完成度になっています。

それでもどうしても看過できない点が・・・。
「ダンガンロンパすぎる」
進行、個性やバックボーンが濃すぎるキャラクター、シナリオから漂うダンガンロンパ臭。
ダンガンロンパの裁判の部分が弾幕STGになったというのが一番本作を現すのに適しているかも。
モノクマの生まれ変わりかのようなびん子の突拍子もない個性やふざけ具合、体験版でこれが鼻についた人は最後まで本作に馴染めないのでは。
そこを我慢してEDまでたどり着けば(あぁ、そういうことなのね)と思えるかもしれませんがそこにたどり着くまで心折れるかも。
ダンガンロンパっぽくて悪いわけではないのですがダンガンロンパっぽい故ダンガンロンパほどではない意外性、絶望、怖さ、キャラクターの魅力に乏しさが余計に感じられました。
キャラクターデザインがシリアス志向なためかダンガンロンパほどドぎつい描写はないのも残念。

STG、AVGともにニッチなジャンルですがどちらかが、もしくはどちらも苦手な人でも安心して遊べる内容になっています。
ただ、本作のSTG、AVGはどちらも現在のそれぞれのジャンルのファンが求めるクオリティにはイマイチ達していないと感じるクオリティ。
それでもSTGとAVGの融合で目新しいゲームに仕上がっていてSTGとAVGのまだ見ぬ可能性が伺えるので埋もれてはほしくないタイトルです。


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