メトロイドヴァニアというメトロイド+キャッスルヴァニアの混成語のゲームジャンルがあります。
決まった定義はありませんが2D+探索型で一本道ではない+アクションといったところでしょうか。
メトロイドドレッドはそれらをすべて踏襲。
初期シリーズの遊びやすさを継承しています。
造りは3Dですがアクション時の視点は99%サイドビュー。QTE(?)と特別な射撃を行うときのみ視点が変わるくらい。
基本の撃つ走る飛ぶ、に進行するごとに特殊攻撃や特殊アクションが追加。
それは終盤まで続きます。
盛り込んだシステムを序盤に一気に開放してそれぞれのシステムの説明も早駆けで済ましプレイヤーの思考を置いてけぼりにするゲームが多い中その心配はまったくなし。
破壊できなかったモノが破壊できるようになり、行けなかったところが行けるようになり探索の幅が広がる、その波が終盤まで段階的に開放されるので最後まで飽きることがありません。
マップも丁寧で行き詰っていたところがわかりやすく表示。
回復アイテムもそこらじゅうでドロップ。
特殊アクションが増える=使うボタンが増えるのがほとんどなので中盤から操作はやや煩雑気味に。
特定のエリア(VsEMMI)では操作方法がかわり誤操作もたまにやってしまいます。
本作の大きな要素としてそのEMMI(こいつ↑)という敵が現れる特定エリアが存在します。
敵はほとんどでそのEMMIしか登場しませんがみつかると早足で追いかけてきて追いつかれるとほぼゲームオーバー。
この特定エリアだけ死にゲーというか鬼ごっこゲーの様相に。
まず見つからないように進むことが大事ですが見つかること前提でエリアの構造やEMMIのAIは作られているように感じます。
難易度も高めで捕まっては死に、捕まっては死に。の繰り返し。リトライ時の10秒弱のロードがけっこう煩わしい。
リトライを繰り返すうちに逃げ方もわかってくるので放り投げたくなるほどのエリアではありません。
ゲーム中に探索だけでは終わらない良いアクセントになっているエリアです。
道中の雑魚敵はそれほどの脅威ではなく適当にあしらえる固さ。
カウンターで(操作や受付時間も甘め)ちょっと固めの敵も一刀両断。
探索メインのゲームで探索が苦にならない。当たり前のことが当たり前に。
壊せる壁のヒントがノーヒントな箇所が多いけど親切なマップと終盤入手する破壊できる壁の探知装置でストレスは軽減。
エリア間のロードがかなり長め。滅多にエリア移動はしないのですが最近味わったことないがくらい長いロード。
要所要所に立ちふさがる鳥人、中ボスはかなりの高難度。
反射神経も大切ですがまずは有効な攻撃方法と攻撃1つ1つの避け方を覚えることが大事なので何回も死んで覚えてようやく倒せるような難易度のボスが多め。
小さく表示されるサムスがダメージを受けているエフェクトや描写が視覚的にわかりにくいのも難易度が高く感じる要因。
その難度にプレイヤーが前準備できることはHP上限とミサイル所持数を増やすことくらい。無限に上げられるわけでもなくHPタンクを見逃していなければその時点でそれが上限。ステータス向上のレベルアップや回復薬はありません。
ボス戦は若干覚えゲーなので繰り返すうち心が折れる寸前には倒すことができるかと。
中盤サムスが覚えるロックオンミサイルが強力なのですがスティック&ボタンを2~4同時操作が必要。
強力とはいえもうちょっと簡単に撃てるようにならなかったものか。
中ボスよりも連打が有効で戦いやすい鳥人のほうが相手をしていて疲れる・・・。
端的ですが重めのストーリーもあり。
1はおろかフュージョンのストーリーもよく覚えていないけどそれでも(サムスどうなるの・・・)とストーリーも高難度のゲームを進める意欲になっています。
アイテムの取りこぼしは多いですがクリアーまでのボリュームは若干短め。
次に進むべき場所のヒントをやんわり教えてくれるので迷うことが少なかったのとHP回復&ミサイル補充がいたる所でできるのが短く感じた原因かも。
グラフィックは並の並くらい。
携帯モードでは画質が引き締まって見えて綺麗にかんじます。
しかし操作するボタンの多さ、連打、同時押し、激しいボス戦を携帯モードでクリアするのはかなり厳しいのでは・・・。
もしLiteで難しすぎると感じた人はジョイコンでのプレイにするだけでも難易度はかなり下がるかと。
大画面でのプレイならもっと?
探索も含めホラーゲームに位置づけられてもおかしくないゲーム性や舞台設定。
そこにストレスの少ないアクションやシステムの数々。
複雑になってくる操作方法も慣れてくると可能な限りシンプルに抑えられているのがわかってきます。
プレイ中に起こしたミスが判断ミスなどのプレイスキルによるミスではなくボタンの押し間違えの誤操作によるミスが多かったようには感じました(どっちもプレイスキル?)
サイドビュー2Dアクションということで本作が古めかしく、よくある2Dアクションに見えるかもしれません。
しっかりと面白くメトロイドヴァニアとして現世代機の新作として最先端、一線級の完成度を誇っています。