PS4【ゴーストオブツシマ】クリアー後感想 ※ネタばれあり。 逸品の和ノゲー、希代の業物作

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基本はオープンワールドの対馬を舞台に真っ向勝負の剣劇アクションがメイン。
隠密行動による暗殺、ロープやジャンプアクションを駆使するアスレチックシーンもありますが基本は日本刀による1vs1から多人数が入り乱れるバトルアクションで進みます。
敵の攻撃の種類をモーションやわずかな時間のみ表示されるエフェクトで判断し対応。
それらの判断がしやすくジャストガードのタイミングも厳しくないので剣劇アクションゲームの中でもかなり遊びやすく爽快感も抜群。
動作が重くなることもなし。


攻撃できなくなる気力ゲージや刃こぼれのようなアクションを妨げる要素もほとんどなし。
かといって緩いゲーム性ではなくプレイヤー自身によるターゲットとなる敵の選択、カメラ操作が必要。
むやみに攻撃しても防御されるだけなので敵に合わせた攻撃でガードを崩すことや敵の攻撃を待ってからの反撃が有効。
相手の剣捌きを見切り勝つ、それがアイコンやQTEではなくプレイヤーの判断と腕前次第で可能。
侍の気分が存分に味わえます。緊張感と爽快感が絶妙なバランス。


集団を相手にする戦闘とタイマンの戦闘の仕様とゲーム性がほとんど一緒なのも良い。
使えるメイン武器の種類がほぼ日本刀だけなのはよく判断したものです。
普通なら武器の種類を増やしてそこをアピールするのに華より今作の根幹をブレさせなかった決断は素晴らしい。
後述するオープンワールド上の遊びがバトル系大目なので日本刀以外も使いたかったという願望はチョットあり。

アイテムを拾う、型を変える、馬に乗るなど複数のサブ的アクションがR2ボタン1つで可能。
それが誤操作に繋がることがたまに。
アイテムを拾うつもりが型を変えるモードになっていて混乱する時が。
ただ型を変えるときはスローにもなっているので大きな支障がでるほどのことでもなし。
ボタン1つでいろいろなことができるのでその手軽さのほうがありがたい。


日本の風土を描くビジュアルは圧巻。
草木がなびき葉が舞い散りまくり1つの島内で描かれる四季の描写は表現としては現実ではありえない大げさな様でもゲーム中は見惚れるばかり。
GUIも必要最小限。
目的地までの近道を示す矢印が常時表示され雰囲気台無しということも無し。
目的地までの行き方を表示するにはタッチパットをスワイプさせると風で行き先がわかる寸法。
それゆえ進むべき方向が少々わかりにくいですがゲームゲームしたお使いではなく自らの目と感覚で進むべき道を切り開く感覚。

主人公・仁は叔父にわが子同然として育てられ侍としての生き方を学び、叔父に対する忠義が主人公の支えでもあり信条。
それが蒙古の襲来、やむをえぬ状況下でその理念を崩さねばならない選択をしていくことに。
不意打ち、毒殺など侍らしからぬ戦法に自分を納得させながらも信条に反する己の行動に戸惑い葛藤する主人公。
その心理描写が丁寧で主人公がプレイヤーを置き去りにしていく感はまったくなし。
やむを得ず武士の心得に反する道に傾倒していく主人公を通して武士のなんたるかを考えさせられるシナリオの妙。
そしてそれが侍らしからぬ技を覚えていくゲーム部分にもしっかりとリンク。

主人公、仁。
うーん・・・見た目はお世辞にもかっこよくはないしヒーロー面でもない
主人公と行動を共にする機会が最もおおい女性、ゆな
・・・・・・美形でもないしヒロイン面でもない
それでも終盤まで進むと仁はかっこよく”感じ”られてくるしゆなも女性としての強さと存在感が”感じ”られるように。
美男美女とまではいかなくとももうちょっと見た目に華がほしかったかなぁ。
ただこの2人はゲーム上、華があってはならない存在でもあるので。

オープンフィールド上には敵の拠点潰し、アスレチック的なミニゲーム、サブクエストなどが多数配置。
街やそこに息づく住民達の生活観もばっちり。
マップも見やすくファストトラベルやリトライのロードも短めで快適。
CERO Zですがそれでも大丈夫なのかと心配してしまう残酷表現も(モザイクは私が自主規制でかけました)

外国人からみた「サムラーイ!バンザーイ!」とただただ侍を賞賛するだけの内容では決してなく、
そして茶化すわけでもなく侍の生き様を真摯に描いた今作品は和のゲーム最高峰の逸品に。
このようなゲームを作ろうとした日本人クリエーターはいたと思います。
その発想はあっても同じ日本人への自画自賛が過ぎると小恥ずかしくなったのかギャグやSF、オカルトに反れた作品はみかけますが。
仮に日本のデベロッパーが同じものを作っても時代錯誤だと反感をかっていたのかも。
海外のデベロッパーによってもたらされたかつての日本にいた侍とその精神を体感できるゲーム。
発案からゲームとして完成するまでよくこぎつけたと感心するばかりです。


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