ようやく発売されたTLUS2。
最近プレイした新作ゲームはリメイク、リマスターが多く良作ではあっても刺激が足りない。
そこに登場した新作TLUS2は・・・刺激強すぎ、精神的にあとを引く内容に。
アクション部分は使うボタンはオーソドックス。
ステルスや攻撃方法は派手さはなく忍者的超人的アクションは極めて控えめ。
攻略方法が限られているわけではなく派手に立ち回るか隠密で進むかの選択は多岐に。
ほぼワンボタン、スティックを傾けるだけ、でやりたいことをひっかかりなく人間が実際にできる範疇で動いてくれる様はゲームキャラを操作している感覚を越えています。
フィールドの作りもゲームっぽくなく現実のロケーションをそのまま持ってきたかのような自然さ。
ゴールが1つでもそこにたどり着くまでの道筋を不自然に誘導されている感も無し。
シーンごとにフィールドや建物は変わっても敵はほぼ同じ、ステルスや攻撃方法が様変わりするわけでもないのでシナリオが進んでもやってることにはマンネリ感が少々あり。
前作のようなロードムービー的内容ではないこともあり私的に絶景と感じられるようなロケーションはかなり少なめ。
それらがマイナス面というわけではなし。
不自然な派手さがないところがコンピュータゲームっぽくないリアリティを情景に与えているのでしょう。
シナリオは意外性のありすぎる五感を殴られるような展開が節々に。
前作プレイは必須。
シナリオの妙というより構成の巧みさでラストまで何が起こるかわからない緊迫感は随一。
操作キャラが変わることもあり、延々ととあるキャラを操作する場面も。
始めはこれが嫌で嫌でたまらない。
なにせそのキャラはエリーにとって○○。
(このキャラを操作するために買ったんじゃないのに・・・)とMGS2初プレイ時のライデンに似た感情が(今はMGS2のライデンもそれ以降のライデン大好きだけど!)
しかしそのキャラのシナリオを進めるうちに今作のテーマを否でも叩きつけられこのキャラを操作する意味を理解。
主人公と○○が終盤で○○するのは漫画やJRPGではそんなに珍しくはないことですがそこまでの過程をじっくりと、ここまで嫌悪感たっぷりに納得いく形で魅せてくれるとは思いもよらなかった。
正直、救いのない胸糞悪い展開の連続でクリアーしても後味は悪いゲーム。
かといって後味の悪い映画や鬱アニメ全てが駄作といわれるわけではなく中には傑作とよばれる作品も。
そういう点で私的に今作のシナリオ、TLUS2は大傑作。
今作のようなシナリオのゲームはしばらくプレイしたくないけど。
キャラクターは表情も動きもゲームキャラであることを忘れるくらい人間味が溢れています。
日本語吹き替え、説明もほぼ全般にわたってローカライズ。
ジョエルを演じる山寺さんのエリーに話しかける台詞は聞いているだけでもその心情を感じ取れるくらいの名演技。
それだけに・・・(自主規制)
表現規制は海外版を見ていないのでわかりませんが欠損や流血など不自然にカットされているような場面はなし。
発売前に公開されたPVで子供が腕を叩き折られるシーンもそのままかと。
発売前に全く規制がないのなら無い、あるのならどの辺りに規制されているのか。とSIEJには明言して欲しかった。(どこかで明言していたらゴメンナサイ)
アンティルドーンのように過度な規制はしていないようなのでSIEJ頑張った(?)なぁ、と。
前作のファンや単にゲームを楽しみたい人を突き放していると言われかねない内容ですがオプション面は大充実。
プレイヤーを突き放すつもりで制作したのならばここまでユーザーフレンドリーにはならないのでは。
今作でTLUSシリーズやキャラが失ったものは大きい。大きすぎる。
今作でTLUSシリーズやキャラへの評価や価値が落ちたという意味ではありません。
生半可な精神で制作したのではない制作陣の覚悟を感じられる続編、それを受け止めるプレイヤーにも覚悟が必要。
もう一度書きますが今作をプレイするのなら前作プレイ必須です。
ハヤテのごとくファンはハヤテのごとくを恨んでいる