日本一ソフトウェア【void tRrLM(); (//ボイド・テラリウム) 】クリアー後感想 これはこれで探索が楽しいDRPG良作 ※ネタバレあり

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今作は日本一ソフトウェアのタイトルのなかでも夜廻、嘘つき姫と盲目王子、ロゼと黄昏の古城のようなインディー風タイトル。
デベロッパーは違えど日本一ソフトウェアにとってローグライクRPGは今作が初めてでありませんがなかなか遊べる良作でした。

基本はローグライクDRPG+少女トリコのお世話。
トリコのお世話は重要な要素ですがゲームとして遊ぶ要素ではなく今作のシナリオとこのゲームを進める目的の重要な部分を荷っています。

DRPGの部分は不思議のダンジョンそのまんま。操作方法からなにからなにまでそのまんま。
モンスターハウスもそのまんま。
1つの操作ミスが大事故になるDRPGなので操作がそのまんまなのは非常に助かるのですが・・・不思議のダンジョンに申し訳ないくらいそのまんま。

そして他のDRPGにあるのが普通になっている要素がこのタイトルには結構省かれています。
・武具+10など武具の合成
・壷などのアイテムをまとめる箱的なもの
・ダンジョンから武具や探索用アイテムの持ち帰り
・ダンジョンへの武具や探索用アイテムの持ち込み
・デスペナ(あるにはある)
・飛び道具(あるにはある)
・お金&ショップ
これらはありません。

武器や防具はダンジョン内で拾えますが合成による強化もできなければ持ち帰ることもできない。
なので、もちろん持ち込みもできない。
おにぎりのようなエネルギー回復アイテムや帰還するためのアイテムの持ち帰りも持ち込みも不可。
多方向に攻撃、毒無効、攻撃で回復、など便利なスキルはダンジョン内で入手できますが持ち帰れません。
持ち込めるのはトリコのために集めたアイテムについているわずかな初期ステータスや所持アイテム数上限アップとエネルギーをやたら食う特殊攻撃くらい。

これだけ書くと手抜き過ぎるDRPGと思われそうですがそうではないのです。

このゲームはダンジョン最深部到達の帰還と死んで帰還は同じ扱い。
デスペナルティというものがなくダンジョン内で入手した武具やアイテムは帰還するときに全て”資源”に変換。
ただしシナリオクリアー時やトリコのお世話に必要なアイテムの設計図(のようなもの)、トリコの食事は死んで帰還してもロストなし。
その資源と設計図からクリアーに必要なアイテムの制作、プレイヤーを強化するアイテム(これがトリコの部屋の家具になっているのがGOOD)を作りながらゲームを進めるのが大まかな流れ。

これだけ書くと緩すぎるDRPGと思われそうですがこれもそうではないのです。

ダンジョン攻略のための武具やアイテムはダンジョン内で現地調達。
ダンジョンに潜りなにが出るのか出ないのか突入のたびにドキドキ。
序盤エネルギーがでないと早々に帰還することになったりすることも。
DRPG本来の楽しみが今作にはあります。

強力な武具を求め収集する探索感やようやく鍛えた武器+10等をロストする緊張感はたしかに少なめ。
胃を痛めるほどの緊張感とロストした時の喪失感に耐えられないけどDRPGは嫌いじゃない、という人は丁度いいバランスかと。

ダンジョン探索部分は何度もいいますが不思議のダンジョンのまんま。
今作ならではの大きな要素は「自分以外にトリコの様子を伺う必要がある」「エネルギーを消費して特殊な攻撃」
探索中に少女トリコがウ○チをしたり寂しがったりするのでエネルギーを消費してその処理をすることに。
時にはお腹がすいた、病気になった、と帰還を促されたり。
エネルギーが少ない時、目的の階到達時直前はイラっとしますが憎さ余って可愛さ100倍。
トリコのためのゲームなので。
トリコは髪が抜けたり骨折したり溶けたり蟲にたかられたりと散々な目に。
治してあげた時の笑顔のためなら探索の中断もなんのその。

このダンジョン、なぜか道が異様に長い。
長い長い道を進んだ先が何もない小部屋だったりすることも。
その道の途中で出会い頭に敵にあって死んで帰還、ということもあり。
理不尽な攻撃で死んで帰還、ということ自体は少なめなのは救い。
ストーリー上のボスが2体しかいないのも残念。

ストーリーは謎の少女トリコを生き長らえさせるために孤軍奮闘することがメイン。
トリコに何の魅力を感じない人にはトリコが病気になったときのグロさは苦痛かも。
プレイヤーの相棒テレビモニターくんは難しいことをいってくるし世界観はダークで重め。
音楽が世界観にはあっているのでしょうが個人的には耳障り。

今作で日本一ソフトウェアらしくないのは難易度調整がよくできているところ。
難しすぎるわけでもなく簡単でもなくほどよい難易度。
ラストダンジョンは終盤のために火力を出せるアイテムを集め、そこまでエネルギーさえ出続けてくれればそれまでの知識で乗り越えられる難易度。
そしてラスボス戦が楽しい!
ラスボスと対峙した時は(今度はここで(日本一らしい難易度急上昇が)きたか・・・)(難易度と歯応えを履き違えている日本一がここで顔出し・・・)と凹みましたが
これまでの鬱憤を晴らせる上に救済措置まで!

DRPGの中ではかなり運に左右される部類でコアDRPGプレイヤーには物足りない点も多めでしょう。
とはいえ何度も死んで覚えるDRPGならではプレイヤースキルの向上は十分に味わえます。
少女を痛い目にあわせてプレイヤーの琴線に触れようとする日本一ソフトお得意の分野に嫌気を感じなければ少女トリコのためだけにダンジョンに潜るのも苦ではなくなります。
純粋にダンジョン探索を楽しめる良作で”雰囲気だけ良いゲーム”ではありませんでした。


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