今の富野由悠季さんが語る「平成」「F91」「Vガン」「ブレンパワード」「∀」「Gレコ」「この世界の片隅に」

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ニュータイプ7月号 平成があと1年で終わる。この30年でアニメ業界はどう変化したのか。
キーパーソン達に連続インタビュー第一弾

「平成の仕事は完全に撤退戦。それを撤退戦に見せないためにあれこれ理屈をこねる初老なりの若気のいたりを繰り返してきた」
「特にそれがハッキリ見えるのがF91とVガン。両方とも結局挫折した」
「どちらも凄く観念的で頭で作ろうとしているからうまくいかなかったのだと学習させてもらいました」
「だからボクはこの取材を受ける資格がない」
「Vガンのあと鬱状態になり仕事はしていたがうまくいくわけが無い。だからブレンパワードはリハビリのつもりで作った。でも後で見ると鬱の気配は見える」

「∀のころには鬱ももち直しはじめて自分が若かったら、健康だったらこうするだろうな、という考えで作った」
「∀はメカデザインとキャラデザインに助けてもらったがボクはそこに安心しちゃった」
「今一歩ドラマを貫き通せなかったのはミードさんのメカが動いているだけで満足してしまった」
「キャラとメカの要素がうまく繋がっていない。結果としてギンガナムが一枚看板になってしまった。ダイターン3のドンサウザーとコロスのように演出できていたらもっと面白くなった」

「作り手は自作を批判的にみていかないと前に進めない」
「反省以前にいうことができない自作はレコンギスタ。これはまだ終わっていないから」

「3DCG作品に顕著だが技術で映画が作れるという誤解が広がっている」
「映画はアナログな情感でできている。いくら綺麗なムービーをつくってもそういうアナログな部分が無ければハリボテ」
「そういう意味では”この世界の片隅に”は平成を代表する映画だと思う」

「作り手が勉強するときは絶対に自分の好みで問題をえりこ好みしてはいけない」
「最近気になって調べたのはSHOWROOM前田祐二さんとZOZOTOWNの前澤さん。石原さとみと剛力彩芽とつきあっているのはどんなやつなんだと思って(笑)」

「ビジネスだけを考える貧しい大人にならずいかにアナログ的な感覚を作品に込めていくか、その大事さを強調したうえでそれをもって次の方にバトンを渡したいと思います」

宮崎駿さん、先日亡くなられた高畑勲さんについても語られています。
3DCGアニメがどれだけ進歩してもいまだに””熱い!”燃える!””泣ける・・・”と感じるのはいまだにアナログ(風)に描かれた作画のシーンが多いですね。
こればかりは思い出補正でも”昔は良かった・・”という思い込みとは違います。


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