PS4『Detroit: Become Human』日本国外で作られた日本国内向けのシナリオ。AVGの進化はこれからも。

3人とも最もベストに近いエンディングでクリアー。色々と考えさせられるゲームだったので簡単に感想を。

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洋ゲーのシナリオは展開が飛び飛び、盛り上がる箇所が少なめ、感情移入できる前にシナリオが進行してしまうことが多くシナリオ面で記憶に残る洋ゲーはあまりありませんでした。
ですが今作は冒頭からラストまで主役3人に感情移入。
序盤は「人間とアンドロイドの関係が平和的に解決するよう選択肢を選んでいこう」と進めてきましたが終盤では「アンドロイドにとって最良の選択肢を選ぼう」とするまで心境の変化が。
シナリオの妙もありますがアンドロイドという存在が自分にとって身近な存在だったことが大きいことも影響していたのかと。

DETROITのテーマは「人間とアンドロイド(AI)の軋轢」。日本のゲーム・アニメファンほどアンドロイドを2次元作品で触れてきて考えさせられてきた国は無いのでは。
プレイ前から既にアンドロイドに親しみがあり生きる権利や人間と同等に扱われる権利はあって当然と無意識に感じていたのだと思います。
同じくアンドロイドが登場するゲーム・アニメで「アンドロイド」に共感、涙してきた人なら感情移入度は倍増するのではないかと思います。

でてくる選択肢は両極端な選択を迫られることが大目です。些細なことからRPG終盤で選ばされるような選択まで様々。選択次第で展開が変わるので簡単には選べない葛藤で心底悩んでしまう選択肢も。
ローカライズは非情に丁寧。ゲーム・アニメファンにとって(私にとっては)著名ではない声優を選んだのも良判断。
ゲーム・アニメを見ている風でも映画を見ている風でもなくゲームの世界観に実際にいるようなプレイ感覚に没入できます。
操作性はいいとはいえません。特に移動。操作ミスが大きくゲームに影響することは無いのですが進みたくない方向に進んでしまってBAD進行一直線になってしまったことが2回ほどありました。
QTEはわかりやすく物語に密接な状況で表示、判断されるため邪魔にはなっていません。QTEアンチにはこういうQTEもあるのだとプレイしてみてほしい。
マルチシナリオAVGといえば選択肢からのやり直しプレイは大事なのですがこれがかなりやり辛い。
フローチャートは見やすいのですが飛べる箇所が少なく目的の選択肢にいくまで時間がかかります。

AVGは終わったジャンルだと言われています。逆転裁判やダンガンロンパなどヒットするAVGもあり、それらと区別されるテキストAVGが終わったジャンルだと思われているのかもしれません。
DETROITで一番魅かれたのはグラフィックや演出以上にシナリオと世界観の部分です。それはテキストAVGを含むどのAVGでも個性を出せるものです。
DETROITがお金と時間をかけることで素晴らしいAVGが作れることも日本のゲーム会社に気づくきっかけになれば嬉しいのですが世界の市場も視野にいれないと難しいのでしょうか。


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