PS5【ファイナルファンタジー7 リバース】クリア後感想 ※ネタバレ控えめ ♪ままま~まま~ま~~ とにかく明るい御一行様

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前作FF7リメイクは2015年の発表から2020年発売まで長らく長らく長らく待たされた割にはボリュームに乏しく戦闘や探索には古くさい点もありわずかですが少々拍子抜けしました。
グラフィックには驚きましたが5年待たされてコレ?と感じたことは多々。
しかしリメイクから4年後の発売となるリバースでは本編も寄り道もフィールドもボリュームが大幅アップ、探索の楽しみも大増量。
リメイクから4年も待たされてコレ?と感じることは全くありませんでした。

【フィールド】
オープンフィールド的な広さや探索・発見・ミニゲームといった遊びも含んだ探索し甲斐のあるフィールドが複数収録。
FF7のフィールドを美麗で高低差や様々な自然環境を飽きさせることなく探索ができるまでに創り上げたのはお見事すぎる。
3部作最終作もこのスタッフなら飛空挺による探索ができるフィールド制作も不可能ではないのでは。
シナリオによって自由にマップを行き来できない制限が頻繁にかかりますがまぁまぁ許容範囲。
ラストダンジョンは脱出できなくなるのですがラストダンジョンからラスボスを倒すまでが長い!

ちょっとしか立ち寄らない街やダンジョンの作りこみも圧巻。
次の目的地の表示はでるものの行きかたまではこと細かく表示されないのは私好み。
「どうやっていくんだ!?」と悩まされることもありましたがそこも探索の楽しみでストレスが溜まるほどではなし。
バトルやフィールドではPT以外のメンバーも一緒に行動しているように見せる演出も良い。
海チョコボや山チョコボ獲得にチョコボの育成がなくなったのは個人的には助かりました。
バトルもですがカメラとプレイヤーキャラの視点の距離を調節できるのはオプションでのみ。
これだけキャラも背景も美しく作られているのだから操作中でもカメラの距離を調節したかった。

【シナリオ】
大きく気になった点がいくつか。
・旅の目的の焦点が緩すぎる
今回の(も?)クラウド一行の目的はセフィロスを追うこと。
そのために大小様々なイベントのこなしていくわけですが本作ではセフィロスを追わないと星がどうなるかの描写がかなり希薄。
そして一行はアチコチで旅を楽しみます(笑)

プレイを再開するときに(今なんで○○に向かってるんだっけ?)と考え直すこともしばしば。
序盤からクラウドやエアリス(プレイヤー)が体験しているのは本当の2人の体験なのかという謎が散りばめられプレイヤーは置いてけぼり。
そこからくるクラウドとエアリス、いわば主人公とヒロインにほとんど感情移入できないという展開が最後の最後まで続きそれはRPGのシナリオとしてどうなの?と。
その種明かしは終盤も終盤。

マルチバースな展開は最近の流行ですが(とうに流行りも過ぎたような)本作ではよくないほうに作用しているように感じました。
神羅やセフィロスが悪いことをしてるのはわかるけどその描写や世界が終末に向かっている描写があまり深掘りされていません。
それなのにコスモキャニオンの終末思想にとり憑かれた様な新興宗教っぽいイベントは「まだ早い」のでは感もあり気持ち悪くもありました。

・間延び
オリジナル版のシナリオを基にオリジナル版の深堀りや追加ストーリーが節々に。
素晴らしいイベントも数多くあるのですがコメディに全振りなシーンや暇を弄びすきたシーンなど緊張感とはかけ離れたシーンも少なくありませんでした。
強制徒歩(走ることができなくなる、でも歩かないとイベントが進まない)イベントが多いのもウンザリ。
カットシーンはゲームプレイに比べて多すぎるとも少なすぎるとも感じませんでした。
ゴールドソーサーでのカットーシーンが頑張りすぎたせいかエンディング辺りのカットシーンが物足りなくなったくらい。

・なんかみんな陽気
夢や希望のあての少ない悲壮感強めのクラウド一行ですが終始なんだかみんな陽気。
どんなときにもジョークやユーモアを忘れないとにかく明るいクラウドご一行。
これは私にとってリバースの欠点ではなく長所。
鼻につく人もいるかもしれませんが私は楽しめました。
特にユフィの数々の言動。
彼女が許容できるかどうかで本作全体への賛否も分かれそうですが・・・。
マテリアの唄とかユフィと乗ることになった観覧車イベントも最高でしたよ!

リバースは序破急でいうところの破なので物語的に盛り上がりが抑えめになるのはしかたがないところ。
起承転結でいえばリバースは承+転。
ただし転の部分がかなり終盤なうえに短めなので余計に物語全般が1作品のゲームシナリオとしては平坦気味に。

◯での話がごっそり無くなっているのは・・・3部作3部目で補完されそうにもないけどどうなる

【バトル】
前作から大きな進化はない、と体験版や序盤では思いましたが新システムやシナリオ進行、マテリアの増加などで面白さもパワーアップしていきます。
連携の新要素は効果的でかつ、やりやすく演出も楽しい。
複数のキャラがプレイアブルなRPGは数多くありますが各キャラを使いこなす必要がない作品がほとんど。
ですが本作は連携要素により複数のキャラを使いこなすほどに戦闘が面白く攻略しやすくなります。
アクションとコマンドの両方の良さをバランスよく取り入れているのも脱帽。
使うボタンは多いですが慣れるまで遊びつくす甲斐があります。
リミット技、固有技、連携技、ATBゲージがそれぞれ影響し合っていて戦略性あるものに仕上がっています。

ストーリーパートによってはPTメンバーや操作キャラを限定されるシーンが結構あります。
そのような箇所は難易度が低めなのか苦戦はしませんが装備の付け替えはかなり面倒。
マテリアやショートカットの設定も面倒ですがきちんとやればより快適になります。
シナリオ進行によって武具が増えていくのですが武器に関しては一長一短な性能で進めば進むほど強くなるわけではないのは厄介。

クラウド抜きにするとユフィの使い易さが郡を抜いているような。
ダメージよし、物理より、魔法よし、近接よし、遠隔よし、愛嬌よし。
インターミッションで主役を務めたためかクラウドとは違ったオーソドックスな遊びかたができます。

【ミニゲーム】
カードゲームからスポーツゲームにピアノ演奏など15種近い手抜きのないミニゲームが収録。
ほとんどが強制的に1度はプレイさせられます。
そのときはクリアにはチュートリアル程度のものをクリアすればいいので問題なし。

カードゲームの「クイーンズ・ブラッド」は出色の完成度ですが勝ちパターンが決まるデッキを作るのにもハマります。
祝賀パレードの押すボタンの見難さは意地が悪いとしか思えない。
GバイクのBGMがクレイジーモーターサイクルじゃないのも納得できない!

【BGM】
なんでも400曲以上も使われているとか。
そのため同じような曲が流れることが少なく戦闘曲もシーンや場所によって様々。
もうちょっとオリジナル曲の雰囲気を強めに残したアレンジ曲が多くてもよかったかな?
そんなことは些細な不満。
ボス戦BGMはどれも熱い!

【レノ】
声優は亡くなられた藤原啓治さんが続投。
うたわれるもののハクなど今でも大好きな声優さん。
音声が残っていた部分だけの出演になったであろうレノ、そのためか今回レノの出番は他タークスメンバーにくらべかなり少なめ。
レノを演じられた藤原啓治さんにとってそれは喜ばしいことなのかなぁ。
声優を変更してでもリバース次回作ではレノの活躍の場を増やすのも藤原啓治さんの成された仕事やレノというキャラのためにもなるのでは、といった気持ちも少し。
複雑な心境。

【PS5】
ロードはファストトラベルを含めほぼ超高速。
なぜか着替えのときはほんの少しですが長めなこともあるけど快適そのもの。
デュアルセンスの振動はさほど効果的に感じたことはなし。
トリガーの抵抗は多用されていませんがこれでヨシ。
某パートで抵抗のあるトリガーを連打する場面は「壊れないでくれ!」と願いながら連打しました。

序盤に一度だけ起こるべきイベントが起こらずフリーズ。
オートセーブのおかげで大事にはならずバグらしいバグはこの1回だけ。
前述しましたが移動や戦闘でPT以外のメンバーも表示されるのはPS5の性能あってのものでしょう。
これは「皆で旅をしている」リアリティを大きく引き上げています。

オリジナルのスタッフも濃い目に参加していることが本作のウリでもありますがそれは25年以上前のスタッフが参加しているということ。
年齢を重ねても今風に今の時代にあったゲームやシナリオを描けるクリエーターはもちろんいらっしゃいます。
ただ本作は培った感性を令和6年でも通用するようバージョンアップしきれていない古臭さを所々に感じました。
完全新作ではなくリメイクなので昔っぽさが残る部分もあって仕方ないとはいえゲーム進行、脚本、演出、長すぎるラスボス、制限PT、制限行動などなど後世に残さなくてもいいような箇所がいろいろと残っていました。
リバースの続編がでるのはまた4,5年後?
その頃にも昔の感覚、昔の感覚に影響・教育されたままゲーム作りをしていたらどんな時代錯誤なFF7完結篇が出来上がるのかは心配。

昨今求められているARPGがスピーディでスタイリッシュでユーザーフレンドリーでノンストレスなゲーム性なのだとしたら本作はその求められているものとは少々違っています。
ただしそれで本作が昨今のARPGより劣っているわけでも面白くないわけでは決してありません。
しっかり地に足の着いたアクションは遊びやすく状況把握もやりやすい、
ジャンプができずや高所から飛び降りれないなどフィールド探索に不便な箇所もその不便さをひきかえに目的地に到達したときの達成感に比べれば些細なもの、
難は感じても極上すぎるカットシーン、
そして大ボリュームのコンテンツの数々、
もう少し開発期間が短ければゲームソフトのオーパーツとも例えられそう。

FF7はPTメンバーすべてが主人公とも思えるほどの魅力を持った奇跡的な作品。
敵や脇役にも今直人気を誇るキャラも多数。
シドとヴィンセントは操作できませんがリバースで仲間全員が登場。
ようやくFF7リメイク三部作完結篇を控え役者が揃いました。
操作もできなければ活躍も少なめのシドとヴィンセントですが思い出補正も手伝い既に主人公クラスの風格が。

今回、本作の不満というか微妙に感じたシナリオ展開も完結篇をプレイすれば全てが完結篇の前振りだったことになるのでしょう。
願わくば2~3年以内には発売してほしい。


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