PS5【イースX ノーディクス】クリアー後感想 ※ネタバレ控えめ アドル17歳、色を知る年齢ではなく

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世界の危機、というより立ち寄った地域の諍いに巻き込まれる形で救世主となってきたアドルの冒険譚最新作。
時系列的はイース1・2の直後、3の前の17歳のお話。
ナンバリングごとにアクションゲームとしてのシステムは変わってきたシリーズですが1・2の敵をザクザク切り進みながらボスを撃破していくゲーム性はそのつど引き継がれ今作もテンポの良さ、爽快感は健在。
本作の大きな独自要素は2つ。
アドルに相棒が出来てその2人とストーリーやバトルを進行。
今までも複数人のパーティ制はありましたが今回は2人。
もう1つは海原を帆船で探索・戦闘する航海パート。
かなりチャレンジングな2つのシステムですがイースらしさを損なわずストレスや違和感なくゲームに溶け込んでいました。

【アクション】
冒頭からアドルはカージャというヒロインと見えない手錠で繋がれ2人で行動しなければいけなくなります。
このカージャ、男勝りの姉御肌で戦闘スキルは高く足を引っ張ることはありません。
2人の特徴としてアドルは攻撃が早くカージャはちょっと遅いけど敵のバリアを削りやすい。
ただ2人の動きに大きな差はなくどちらが使いにくいということはありません。
その特徴をレリーズラインという育成システムで変える事も可能。

武器チェンジで攻撃の変化を行うゲームシステムではなく2人のキャラを入れ替えることで攻撃を変化させるシステムといったところ。
このシステム(クロスアクション)の利点として本作は敵がちょっと強めですがHPが減ったキャラを控えにまわすことが出来ます。
控えにしたキャラはほぼ無敵で攻撃もしてくれるので戦闘力は落ちません。

本作のバトルを含めた数多くあるアクション要素はメニューを開いたりコマンドを選んだりと時を止めることなくワンボタンだったり2つのボタンの組み合わせで瞬時に発動できます。
通常攻撃、2人同時通常攻撃、溜め攻撃、2人の個々のスキル攻撃、協力スキル攻撃、ダッシュ、回避、防御、時止め、アイテム探索、釣り、ワイヤーアクション、ジャンプ、2人の交代、などを使う際にメニューやリングコマンドのようなものを開く必要はありません。
溜め攻撃は溜めるのに約1秒?と絶妙に誤射の起こらない長押しでつかいやすく
スキル攻撃や協力スキル攻撃はクールタイム制ではなくスキルポイントがあればどれでも使えるうえスキルポイントの回復も早い。
ダッシュは特殊攻撃を自動で避けてくれるうえにタイミングが良ければ強力な範囲攻撃に移行。
防御もタイミング次第でリベンジゲージが溜まり協力スキルの威力が数倍に。
ジャスト防御が反撃のチャンスどころではなくカウンター範囲攻撃になるなど爽快感が尋常ではありません。

ありとあらゆるシステムが含まれたバトルシステムですが複雑にはなっておらず戦闘の遊びやすさと気持ちよさは相当高いです。
俗にいう直感的操作がてんこ盛り。
バトルや移動システムの発現の方法も良い。
「その時不思議な何かが起こった」的な唐突なひらめきではなくメインストーリーを介して新たな能力が開眼する仕組みになっています。

【フィールド】
今回は各地にある島を巡って探索。島やダンジョンの広さはそれぞれでオープンフィールドといえるほど全方位に広い箇所はなし。
それでも各島のフィールドは広めに作られていて宝箱やギミックが随所にあり探索のし甲斐はあります。
ただそれらの難易度が低めで達成感は少々低め。
その広めのフィールドもダッシュの早さ、ワイヤーアクションやスノボーのような乗り物(どちらもワンボタンで使える)もあり移動の面倒さはほとんどありません。
複雑な仕掛けは少なくフィールド・ダンジョンの構造の造りはやや単純なので迷うことはほとんどありませんでした。
なにより本作の舞台はだいたいどの場所もどの時間も天気がいいのが良い(笑)
探索に必要なアクションスキルは多くを求められていなくて設定次第でジャンプが難しい地点には足場を出すことができるイージーモードも。(↓の水色の足場はオプションで足場ありの設定にしないと出現しません)
私は遭遇しなかったのですが何度もおなじ場所で失敗するとクリアしたことにできる選択肢が出る?
メインストーリーパートのスニーキング箇所でそのような箇所がありました。

【航海パート】
本作への期待以上に不安も大きかったこのパート。
大海原を帆船で移動しながら帆船バトルも行ういままでのシリーズにはなかったもの。
結果的に間延び感やストレスはほとんど感じることはなくきちんと遊べるパートになっています。
なにより自機(帆船)の移動やバトルでの操作感が複雑ではなく操縦しやすいのは良い。
帆船の動きは帆船らしからぬ動きで高速移動や小回りの効いた旋回ができるのはご愛嬌。
序盤はその動きも遅めでじれったく感じることもありますが船を改造していくと車のように運転できるように。
敵帆船とのバトルも帆船同士のバトルというより後退が出来ない戦車バトル(これは例えが雑かも)のような感覚で遊べます。
バトルは敵からエンカウントしてくることはなく(ストーリー上ではアリ)航海のみに集中することも可能。
この航海パートもメニューを開いたりせず直感的な操作ができるのも良い。
大きな不満もなく大海原を舞台にしたメインストーリーにとって航海パートは必要不可欠なもの。
フィールド探索パートと航海パートのプレイ時間のバランスも取れていて「航海パートもよく出来ている」といえます。
ただフィールド・ダンジョン探索がやや薄味に感じたのは航海パートを頑張りすぎたからかなぁ、とも思いました。

【ストーリー】
カージャという相棒だけでなくこの舞台の住民との交流が濃い目に描かれています。
住民との交流はキャラや帆船の強化にも深く繋がりが。
中盤くらいまで謎めいた展開やキャラは少なめでアドルはこの地域に起こった争いに対処していくことに。
その中で起こったちょっとした不思議な出来事が積み重なって終盤「そういうことだったのか!」と思わせる展開はお見事。
ようやく、といったら失礼ですがどうにもカットシーンの演出が下手だった日本ファルコムですが本作はだいぶ良くなっていました。
今までは取ってつけたようなシワやヒゲで見た目が変えられていた住民やモブキャラの見た目も改善されています。
起承転結といった流れではなく起承承承承転転結な感じでドラマチックさは控えめ。
中ボス戦が地味目で他シリーズより中ボス戦自体が少ないかも?
それでも中盤が退屈だったわけではなく、後述しますが相棒のカージャの存在が今回のお話のアクセントになる良キャラでした、
新作ごとに前の舞台で覚えたこと、入手したものが無くなるアドルですが今回はその理由がなんとなくわかります。
サブクエストはかなり豊富で受け放題、ヒントもわかりやすくその辺りはさすがファルコム。

【キャラクター】
・アドル
今回もおしゃべりは控えめ。
しっかりとプレイヤー=アドルとして冒険できます
・カージャ
アドルと同等の戦闘力を持つ海賊娘。
アドルのことを兄弟と呼びますが弟扱いしているわけでもなく異性らしさや恋愛感情もほとんど見せません。
どちらかというと彼女の行動にアドルが付き添う流れ。
勇ましくも情に厚く時には大胆な彼女の言動は気持ちがよく相棒として素晴らしくバディものとしても楽しめます。
・ドギ
某シーンは、こいつドギだな。と即わかった(笑)
・住民達
船の乗組員になる住民もいて彼ら独自のストーリーが深めに存在。
同じ船の屋根の下、彼らも丁寧に描かれています。
・敵
モンスター以外に妙に人間味のあるどこか憎めない雑魚が登場。
サブクエストによっては人間を守ろうとする敵も。
その結末は哀しいことになりますが。
・中ボス
ちょっとプリキュア風味が強めかな(笑)
行動原理はわかるけどファルコムらしく戦っては去って戦っては去って、で彼らとの最終バトル後も「また出てくるんでしょ?」と疑心暗鬼に。
・ラスボス
これはかなり良きラスボスでした。
ラスボスはJPRGによくある完全悪とは言い切れない悲哀に満ちたキャラクターでしたがその悲哀をストーリー全般にわたり丁寧に
語られたうえでのラストバトルの仕掛けにはウルッと来ました。

【PS5】
デュアルセンスを活かした機能は使われず。
ロードが非常に早く、長くてもファストトラベル時に数秒、エリアチェンジならロード皆無かと思うくらいの速さです。

【その他】
クリア後、あらゆる要素を引き継いでの強くてニューゲームはあるのですが武具は引き継がれないっぽい?
ラスボス前のセーブデータから再開、ができないようで手動セーブをミスるとクリア後にラスボス戦前から開始してやり込みを行うプレイができません。
オートセーブがエピローグの途中でされてしまいます。

グラフィック面はソレが素晴らしいといわれる他タイトルには到底かないませんが質感やモデリングの違和感はかなり改善されファルコムの目指すファルコム独自の見栄えの良い表現にかなり近づいて来ているのでは。
本作独自のクロスアクションはかつての武器や仲間切り替えによる攻撃方法のチェンジより直感的に操作でき、
航海パートはストーリーと密接な関係で無いほうがよかったと感じることは皆無でした。
フィールド上の敵は強めで防御や回避が鍵になってくるバランスなので比較的楽に育成や収集ができる航海パートはいい寄り道要素にもなっています。
一時は相棒はカージャではなくドギにする案もあったようですがドギでは今回の物語はなりたたなかったでしょう。
本作の物語だけでなく楽しさや雰囲気も牽引するのはカージャ。
「シリーズ未経験者でも大丈夫」とは様々なシリーズ作品の新作でよく使われますが本作は本当の意味でイース未経験の人でも大丈夫でしょう。
逆にシリーズ初体験の人のほうが「アドルがぁぁぁぁ!」とドラマチックに展開を楽しめるかも。
今年はアクションRPGの大豊作ですがアクションの爽快感が郡を抜いていてそれらに肩を並べる快作です。


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PS5【イースX ノーディクス】クリアー後感想 ※ネタバレ控えめ アドル17歳、色を知る年齢ではなく」への1件のフィードバック

  1. 匿名

    JRPGのラスボスに完全悪がいないのが当たり前なのか
    いっその事完全悪も必要悪も害悪も善行も善意も悪意も悪行も全て吹き飛ばしてくれればドラゴンボールのサワアの声優判明する

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