PS4【英雄伝説 黎の軌跡】クリアー後感想 ※ネタバレ控えめ シリーズ新章はプラスもあればマイナスもあり

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英雄伝説シリーズ最新作。
空の軌跡から数えると全作(暁は除く)プレイしてきました。
このシリーズは約2年に1本新作・続編がリリース。にもかかわらず1作1作のボリュームが膨大で舞台は間接的に地続き。
前作までに登場したキャラ・地名・用語が容赦なく登場し1作プレイすることを逃すとついていけなくなる心配もありましたが移植やリマスターも頻繁に行われてきました。
軌跡シリーズは主人公の変更、2D→3D化、といくつかの転機が。
黎の軌跡は「新主人公・新メインキャラクター」「新たな舞台」「新ゲームエンジン」「新戦闘システム」など、新たな物語・新たな軌跡シリーズの始まりに申し分ない仕切り直しが行われています。

キャラクター
主人公ヴァン&メインキャラの8人は(ほぼ)前作とは繋がりのない新規キャラ。
長らく続いた閃の軌跡は糞真面目キャラのリィンを筆頭に学生や新卒の若手のキャラが集いましたが本作は13歳の子供から69歳の大人、
遊び人から人気女優がメインキャラという多彩なメンバー。
ヴァンはハードボイルド手前のスイーツとサウナが好きなリィンとはウマがあいそうにもないちょっとヤレヤレ系。
他キャラもいろいろ経験をしてきたためか色気やシモネタを遠慮なく発する事も。
それもあってか軌跡シリーズにはあまりない血生ぐさいシーンやアダルトなシーンもそこらそこらに。

ヴァンや他のメンバーはそれぞれ隠されたバックボーンがありそれが明かされていく過程が丁寧で良かった。
敵キャラも前作までとは(ほぼ)関係のないキャラが占めるので物語を進める上で過去作をやっていなくても問題ないと思われます。
ゲスト参戦キャラには過去作のキャラが多数登場しますが脇役に徹してくれているのがありがたい。
過去作のキャラや設定を使ったサプライズは控えめ。
やろうとすればできたのでしょうが過去作に頼らない意気込みやヨシ!かと。
今回の主メンバーの主人公+7人、次回作では入れ替わることなくまたPTを組みたい魅力あるキャラクターでした。

シナリオ
空や閃は続編が出るたびにキャラも増え、舞台や敵の目的など等スケール感が増していきましたが本作はそれらに比べると物語のスケールは少々控えめ。
クリアー時間は寄り道含め60時間越えていてボリュームはたっぷり。
過去作にあったミニゲームなどが削られている所も。
メインストーリーよりもメインキャラ達の裏側、真の正体のほうに興奮や驚きを覚えるほうが多かったような。
悪くいうと黎はこれから始まる共和国編新シリーズをひっぱるキャラクター紹介のための序章タイトル。
ですがこの「黎」1作内にきちんと熱い展開あり、涙あり、二転三転あり、そしてきちんと解決するのでファルコムらしい(解決するのはらしくない?)1本の長編RPGに仕上がっています。
今作の敵役となる連中を逃すことなく(ほぼ)全員にケリをつけたのもよかった(当たり前のようで次回作のため逃げられるのが軌跡シリーズ)
選択肢によって属性値が変化し後半で共闘勢力に違いが出る要素は選択も出来るので深く考える必要はありませんが共闘勢力がガッツリ変わるので選ばなかった勢力の展開も簡単に見れる要素は欲しかった(あるかもしれない)

フィールド&戦闘
発売前情報からうけた印象はアクションバトルとコマンドバトルを切り替えることが出来る1本で2種のバトルが楽しめるシステムで(FF7リメイクっぽい感じ?)でした。
実際プレイしてみるとまったく違っていてアクションバトル時は攻撃&回避しかできず攻撃力は控えめ。
アクションバトルでの通常攻撃とコマンドバトルでの通常攻撃で与えるダメージは同じではありません。
アクションバトルで敵に対して先制やスタンを与えてからコマンドバトルに切り替え本格的なバトルに突入。この間はシ-ムレス。
面倒そうですがこれが実におもしろい!
フィールド上の敵シンボルに攻撃して優位にバトルを始めるRPGは少なくないですが本作は先制攻撃で魔法の詠唱がなくなるなどアクションバトル時を上手くこなせばこなすほどコマンドバトルが優位に。
バトルに対する飽きも軽減。
新しく考えたバトルシステムをここまで気持ちよく具現化できたものだと感心。
ただし
アクションバトルの部分が災い(?)してコマンドバトルをプレイヤーが選ばなければフィールド上のザコ敵、全てをスルーすることが出来ます。
敵に見つかろうがぶつかろうが無視して突っ切り、ラストダンジョンさえも強制イベントで戦うことになるボス以外は一切戦闘することなくゴールまでたどり着けます。
敵にみつかっていても宝箱を開けることや仕掛けを動かすことも可能。良くいうとノンストレスだけど・・・。
ATバトルも大きく変化。
攻撃順表示は敵味方に分かれたため攻撃順がわかりにくくなりました。(次が誰の順かは常に表示。攻撃順を表示させたりすることは可能)
攻撃順によってHP回復やクリティカル発生する事象に割り込む戦略が薄めに。
戦術リンクはなくなりましたが近くにいる仲間が補助や追撃をしてくれる視覚的にもわかりやすいシステムに。
スキルやアーツの演出のスキップ機能が無し。なんで?

キャラクターの身の丈に合わせた建造物のスケール感は本作も素晴らしい。
PS5ではロードは長くてもエリアチェンジの時に5秒くらい。

PS5でプレイ
PS4では通常攻撃と決定のボタンが○のようですがPS5ではデフォルトだと通常攻撃が○・決定が×。
慣れる慣れないの問題ではなくモードによって同じ操作なのに押すボタンを変えなければいけない。
このままではかなりプレイしにくいのですがボタン設定でアクションバトル時の通常攻撃のボタン”だけ”を変えることが可能でPS5でも問題なくプレイ。
このPS5ユーザーフレンドリーさは大事、超大事。

グラフィック・モーション
新ゲームエンジンということで期待していましたが・・・グラフィックは向上していますがモーション関係は2021年新作ゲームとして平均レベルに達しているとは言い難い。
そのグラフィックも(これはどうなの・・・)と感じることも。↑が殺人上等の強面のマフィアって・・・。
質感向上や細かい仕草の追加で見栄えはかなり良くなってはいます。
昔のまんまで進化無しな場面や表情が声優の熱演に負けていると感じことも。
観衆や洗脳された人まで魅了するダンスもダンスというか体操だったり女性キャラの胸が大きすぎのも変わらず。

約2年に一度、これほどのボリュームと完成度の高いRPGをリリースし続けるには何かを犠牲にしなければいけないのはわかっていますが・・・。
ビジュアルの良さとゲームの面白さは「比例する」とまではいかなくても「プラスになる」ことはあります。
ビジュアルの悪さがゲームの面白さのマイナスなることも。
軌跡シリーズはプラスマイナスでゲームとしての面白さが勝ってきたプレイすれば面白さが沁みてくるシリーズ。
仕切り直しの1作目ということで粗もありますが完成度は高め。これからアップデートや続編でより完成度が高くなっていくのでしょう。
シリーズものに憑き物の「シリーズ未経験者としても楽しめる」点では過去作に頼ることなくキチンとストーリーはまとまっているのでギリギリ合格点。
こうやってスクリーンショット(静止画)をみているとプレイ中に感じたほど悪くはないビジュアルに見える不思議。


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