『Fate/EXTRA Last Encore』奈須きのこさんインタビュー「自分が考える聖杯戦争の終わりを今のタイミングで書いておきたかった」

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ニュータイプ9月号より
自分はキャラの心情をモノローグで盛るタイプのライターなので言葉ではなく絵で見せることがどこまでできるのか、という挑戦だった。でも22分は短すぎますよね(笑)
もしゲーム版のラストバトルが現実のわれわれがそうであるように何かひとつ見落としをして迎えてしまったものだとしたら・・・という前提で再構成したのが今回のアニメ版のプロット。
EXTRAで描くべきテーマというのがあって--この企画が始まったときにはFGOや他のシリーズが進んでいた。
もし自分がどうなってもこの先いろんな人がFateを書き継いでいくことになると。そのとき自分が考える聖杯戦争の終わりを今のタイミング書いておきたかった。
LEの舞台は聖杯戦争がすべて過去の遺物になっている世界。その世界の最後の最後の聖杯戦争の残滓を書くことでようやく次にいける、と。
ゲームにおける主人公は誰だかわからない自分の分身を操って最後に自己投影できる存在になる。誰物でもない誰かから始まって自分のものになるのがゲーム主人公だとおもうがアニメでもやっぱりそこはやるべきだろうと。
トワイスを一言で言うと「あきらめた賢人」一部の非もないが一部たりとも賛同してはいけない賢者であろうと努めた。
Fateシリーズはサーヴァントが戦闘代行者になるのでマスターを主人公に据えると戦闘で成長を見せる物語としては成り立たない。
ハクノに戦闘手段を持たせたのは彼本人の問題がメインテーマだったから。
新房総監督は前衛的かつ先鋭的な映像を作られるかただがその一方すごくわかりやすさを重視する方。
3回くらい見ないとわからない話でもいけるだろう・・とおもっていたがそこは真逆(笑)アニメである以上わかりやすさは大切にしてほしいと仰っていて感銘を受けた。
Fateに限らず自分が書くときは2、3回目が面白いものを目指しているがその分大目のギミックを入れ込んでしまった。そのあたりのシェイプアップは宮本幸裕さんに舵を取っていただいたと思う。

たしかにハクノは視聴していてもこちらの意に反するような感情表現や暴走も少なく自己を投影できる主人公でした。
それでいて主人公らしい活躍や振る舞いに感動できたのはゲームだけの価値、アニメだけの価値とその違いを奈須きのこさんがしっかり把握していたからだったのでしょう。


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