PS5【ファントムブレイブ 幽霊船団と消えた英雄】クリアー後感想 ※可愛さと優しさに包まれたいなら

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なんでも20年ぶりの新作だそうです。
PSP版をプレイした記憶がおぼろげにあるのですが、当然シナリオは覚えておらずゲームシステムと主人公2人の関係もおぼろげに覚えている程度。
それでも物語にはすんなり入ることができ、独特なゲームシステムもチュートリアルが丁寧なので悩むことは少なかったです。
20年前に構築された独特のゲームシステムを持つ本作ですが大きく進化はしているのかな?となるとそんなに変わっていない気がするのですが古臭く感じることはまったくありませんでした。
逆に本作ならではのシステムに新鮮味を感じるほど。

■ゲームシステム
戦闘を行うフィールド画面を見てもらうと・・・かなりごちゃごちゃしています。
とくにFF12でいうところのガンビットのような放物線。
かなり大雑把に言うとこの放物線でつながっているキャラやオブジェクトは敵であろうと味方であろうとメリット(攻撃力アップ、ジャンプ力アップ、無敵などなど)やデメリット(攻撃力ダウンなど)を共有します。
ゲーム内では「プロテクション」という用語。
デメリットよりもメリットのほうが多くそのメリットの放物線を敵から外したり味方に付属させたりする部分が本作のSRPGの【S】戦略部分の1つ。
単純なのですが明らかに差がでるのでどうやって放物線を処理していくのか考えるのが醍醐味です。

フィールド上には石やキノコなどのオブジェクト、敵が落とした武器など様々なものが転がっています。
それらすべてに主人公マローネは仲間キャラを憑依させ実体化、出撃させます。
ゲーム内では「コンファイン」という用語。
実体化できる時間(ターン数)は限られていて闇雲に出撃させていると後半ジリ貧になるのでその按配を思案するのも本作のSRPGの【S】戦略部分。

戦闘が始まるとそれらをどう攻略するかマップを見回すことから始めるのですがちょっと見難い。
ディスガイアはブロック一覧を見る機能があったと思うけど本作には無さそう。
「無さそう、って?」と言われるでしょうが本作はいろいろな機能がある分、使いこなすにはメニューがあちこちにとっ散らかっているので気がつかないことが多々あります(笑)
仲間のステータスをみるメニューが限定されていたり装備やアビリティの管理がバラバラだったり。
範囲攻撃の範囲を出したまま移動ができたらいいのになぁ→できるのかよ!の機能に気がついたのも2章クリアしたころでした。

■カメラ
視点はプレイヤーが操作しているときは自由に回転、寄りや引きができるのですが味方や敵の攻撃演出になるとカメラは操作できなくなります。
せっかくのキャラの攻撃シーンを引きの視点で見るのは寂しいし視点によっては誰がどれくらいのダメージなのかわからないときも。
いつ何時でもカメラは操作できればよかったなぁ。

■戦闘
仲間を実体化させる「コンファイン」
制限ターンを過ぎるとそのキャラは帰還、そのステージでは使用できなくなるのですが残り1ターンになった状態なのに気がつきにくいのは何とかならなかったかな?
後述で絶賛する3Dキャラクターの造詣ですがせっかくの3D、残り1ターンになったら立ちモーションが変わるとかで。

そして本作にはターンを終えるとき「ターンを終えていいですか?」の選択肢が出ません。
何度か間違って終わりたくないのに終わってしまうことがありました。

いろいろ不満は書きましたが慣れれば、問題はないですよ。慣れれば。
慣れてもうっかり足を踏み外したりぜんぜん違うモノに攻撃したりすることがたまに。
ケアレスミスに近いミスなので私が悪いだけかも。
操作性が悪いわけではなく(むしろ良いくらい)凡ミスが起こってもおかしくない構造になっているというか。

■キャラクター。シナリオ
原田たけひとさんのデザイン好きなんです。
カワイイキャラはかなりカワイイです!
カッコいいキャラはきちんとカッコいい!
イベントは2Dでの立ち絵と3Dモデルの状態でも起こります。
この3Dモデルがよくできていてドアップになっても見た目が大きく破綻することがなく、可愛らしさが増しているほど。

そんな見た目とは裏腹に物語は少々シビア。
次々と主人公たちに降りかかる事件、災難、悪意などなど。
それらに心身共に傷つき、凹み、涙をこぼすことがあってもその都度元気に笑顔で立ち上がり立ち向かう主人公や仲間たちへ感情移入度はかなりのもの。
お話はじっとり暗めな感じが続くのですがキャラクターのそれがゲーム全体を明るく優しく照らしているかのよう。
手足の短い3Dキャラでは難しいかもしれませんがもっといろんなモーションで動かしてほしかった。
イベントでも戦闘でも。

メインストーリーは全○章で章ごとのストーリーは良い話がいくつもあります。
泣けます。
エンディングではさらに泣きました。

「そんなにストーリーがいいのか!?本当か!?!?」と問い詰められると・・・返答に困るのですが(笑)
よくある泣けるお話の王道中の王道で構成されているというか。
嫌らしさや意外性は少ないけど変に捻っていないので受け入れやすいお話です。

日本一ソフトウェアといえば主人公の少年少女が酷い目にあう作品が少なくないのですが本作はそこまで酷いめにはあわされてはなかったです。

■シミュレーションRPG
コンファイン、プロテクションなど戦略的な要素はわかりやすく楽しめるのですが本作は日本一ソフトウェアのSRPGらしい育成要素の数々が実装されています。
獲得経験値倍増システムや武器なんでも合成にお金稼ぎなど工夫すれば稼ぎが一桁・二桁変わるほど。
レベル上げ、武器強化をコツコツやると・・・やりすぎるとコンファインやプロテクションで思案する必要がないパワープレイでほとんどのステージがクリアーできてしまいます。
でもその育成をコツコツとやり込むのも楽しいから困る。
バランス崩れるのになぁと思いながら育成に励みました(笑)

攻撃で弾き飛ばしたり敵を持ち上げてマップ外に投げ飛ばすこともできるのですがそれ一発で倒せるわけではなく先ず持っているモノを放す→持つ→投げる、に消費ターンがかかるのであまり実用的ではなかったです。
コンファインできるオブジェクトが少ない、力押しではクリアが難しくなるプロテクションを使ったパズルっぽいステージはもっとあってもよかった。

キャラメイクでは約50種の人間、半人間、魔物から選ぶことができるのですがメインクリアだけなら深く考えずに見た目だけで作って大丈夫かも。
特攻用にHP大目の前衛1,2人ととヒーラーを1人作っておけば後は何でもいいかな(適当)
極端な話、ヒーラーも必要ないかも。

■音楽
佐藤天平さんですよ!
何も言うことなし、良きです!

■PS5
ロードは皆無といっていいでしょう。
たま~~~に攻撃後などに1秒ちょっと動作が止まる時がありましたがフリーズすることもなくバグらしいバグはありませんでした。
PS5版体験版を引き継ぐとエラー落ちする報告があるようですが私は起こりませんでした。
発売直後のパッチをDLしてからプレイしたから?

■その他
ちょっと寄り道(育成など)しながらですがメインストーリーをクリアするだけで40時間弱。
当然クリア後もやりこみ要素がありボリュームにも満足。
マップがコンパクトなので1ステージは20~30分あればだいだい終わるお手軽さが良いです。
キャラメイクで使用可能な種族は約50種、1つ1つ性能が違う武器やアイテム、
乗り物のようなものも作れたりダンジョン生成もできたり覚醒や転生などできることや種類が膨大でいまだ全体を把握できていません。
それらに奔走されながらも、奔放さや緩さが実に心地いい感触のゲームでした。


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