Switch『未解決事件は終わらせないといけないから』クリアー後感想 ※ネタバレ控えめ ゲームは遊ばないとわからないから

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年末年始はいろいろ忙しく2024年に買いそびれたり積んでいたゲームをいろいろとちょとづつプレイ。
プレイ時間短めでサクッとクリアできるゲームを探していたところ良い評判は多く流れてくるもののなかなか手の出なかった本作をようやく購入。

なかなか手を出さなかった理由は発売当初から言われていた「プレイ時間が2~3時間」ということ。
丁寧にニンテンドーストアの説明文にもプレイ時間2~3時間と記載されています。
価格は990円。
高くはないけどプレイ時間2~3時間というのはどうなの?と。
この期に本作を購入してみる気になった要因はファミ通の「超流行りゲー2024」で数あるゲームの中から20位にランクインしたことも大きい。
そして
全EDをクリア後の感想は「なぜ今まで手を出さなかった!」と自分の見る目の無さを悔いるほどの「良作!」でした。


【シナリオ・ゲームシステム】
プロローグ、導入部分はストアの説明文を読むことが必須。
ジャンルでいうとAVGであることは間違いないけどその中ではテキストAVG、ノベルAVGが近いかも。
ただし「テキストを読むだけ」「テキストを読んでたまに選択肢を選ぶ」方式とはかなり異なりゲームを進めるにはプレイヤーの思考と介入がかなり必要。
テキストはほぼ登場人物の過去の証言のみ。

イラストは必要最低限のモノしか用意されておらず当時の状況説明はその証言からプレイヤーが思い起こす形で進むのですが脳内補完が要求されその過程での没入間が半端ではありません。
途切れ途切れの証言の中から発言者、嘘、時系列の誤りを見つけパズルのように置き換えて成立させていく様は
脳内で1つのドラマが少しづつ完成に近づいていくようで小さな達成感の連続が止まらず辞め時が見つかりません。

証言はツイッターのような形で描写されるのですが、過去の証言を思い出す主人公=プレイヤーの記憶が定かではありません。
誰の証言だったのか、嘘を嘘と見抜けなかった証言を正しく順序良く並べていくのが本作の”ゲーム”プレイ。
いかにも怪しい証言(記憶では大人の証言なのにどうみても子供の証言、など)を正しい証言者に合わせたり証言の時系列を入れ替えて正したりとパズルをプレイしているような感覚にもなります。
そのパズル的感覚も総当りや適当で済んでしまうような適当さではなくちゃんと考えたうえで正解を導かせる難易度やゲームシステムも素晴らしい。

正直プレイ当初は「なんだこれ、よくわかんない」だったシナリオ・ゲームシステですが30分もしないうちに理解できて虜になりました。

【グラフィック・サウンド】
イベントシーンや文字はファミコン風のドット絵
これが本作に効果的だったか、と考えると悩ましいところ。
主人公=プレイヤーの過去の記憶を遡っての証言から謎を紐解くゲームなのでレトロ風でよかったのかな?
シナリオが良いぶん逆に街のような実写静画、実写動画AVG春ゆきてレトロチカのようにリアルに振り切った”画”でもプレイしてみたくなりました。

サウンドはFC風ではなくレトロ風ではあるけど耳障りなことはまったく無く効果的に使われています。
FC風インディタイトルは音もFC風でそれが苦手、という人(私)でも問題なし。

【その他】
Switchのコントローラーではフローチャートの移動、選択したい箇所の選択が少々やりづらいです。
PC版の操作方法はわかりませんがマウスでは普通に快適に操作できそう。
携帯モードでは字が小さめ。そのためかズーム機能もあるのですがますますSwitchのコントローラーでは操作しづらくなります。

本当に2~3時間でクリアできる内容でやりこみ要素らしいやりこみ要素もありません。
しかし、その短いプレイ時間で得られた没入感は高く、AVGにはまだまだ未来も可能性もあるとAVGファンの希望はプレイ時間と価格以上に胸膨らむことでしょう。
シナリオには考察の余地が残されていてプレイ時間以上に余韻に浸れるシナリオの巧みさも良い。
バラバラの証言が1つのシナリオとなって完成していくプレイ感覚はクリアに長時間を要するゲームでは得られないでしょう。
思考力がパンクしてしまいます。


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