※ネタバレになることはかなり控えめに書いたつもりですがどうしても触れたいのがシナリオ面に関してなのでお気をつけください。
軌跡シリーズはコンシューマ最新作が発売されれば、かかさずプレイしてきました。
最初に言ってしまうと本作は軌跡シリーズのタイトルの中で、一番”困った”内容だったかもしれません。
ゲーム・RPGとしての楽しさや快適さはシリーズ中、上位にランクインするほどの良さ。
シナリオに難点があったものの”いつもの軌跡”らしい”いつもの軌跡”、かそれ以上でした。
私個人の趣向の問題で「なんだこいつ・・・」と嫌悪感を感じたキャラもいましたがそれは後述します。
【シナリオ】
過去作・・・どこまでが過去作といえばいいのか・・・。
閃の軌跡、黎の軌跡と創を未プレイだとキャラクター、ストーリー、世界観で置いてけぼりになるだけではなくバトルシステム面でも説明が不足すぎて序盤は困り果てると思われます。
軌跡シリーズでは珍しくはないことなのですが本作はとくにそれが顕著。
シリーズを追ってきたファンなら大丈夫といえば大丈夫。記憶力が良ければ。
専門用語を調べられる辞書のような機能もありストーリーやキャラ設定はプレイするうちに思い出してくるので問題ないかと。
そのようなファンへのサービスなのか過去作を懐かしむ展開が続くのですが長すぎでは?
中盤くらいまで過去作のキャラや街の邂逅・来訪が続きます。
メインシナリオは3ルートに分かれるのですが結果的にそれが収束しないまま終わるので自由度は低め。
プレイアブルキャラが多いのは嬉しいのですが参戦ルートは限定。
ルートを越えての参戦は不可でエンディングに到達するルートが1つだけなのも寂しい。
過去作のキャラとの再開や共闘が楽しかっただけにもったいなさを強く感じました。
なにより本作は本作なりの○○をしません。不完全燃焼。
「ここで終わる?」と驚いた軌跡タイトルの中でも本作が最も「ここで終わる!?」と驚きました。
【バトル】
黎の軌跡のバトルシステムにさらにいくつかの新要素がプラス。
そのおさらい等が序盤に詰め込まれていて怒涛の勢いで学習&復習させられます。
いくらなんでも無茶ぶりがすぎる!
とも思いましたがゲームを進め序盤のうちに使いこなせてきました。
バトルに様々なシステムを詰め込みすぎに感じるのですがどこでどのスキルやアビリティを使えばいいのか、は音声でナビもしてくれるので使いどころはわかりやすい。
でもやっぱり詰め込みすぎかなぁ。
バトル面だけでなく武具面もいろいろ詰め込まれているので超必殺技や石の付け替えを行うメニューが多岐に渡っていて複雑に。
軌跡といえば自分のターンで有利不利な効果を受ける順番の調節、必殺技による順番の割り込みなどが醍醐味。
今作はボス敵が積極的に割り込みしてくる等その醍醐味が少々薄れています。
しかし今作で追加されたバトルの新要素が敵の手癖の悪さを補う、もしくはそれ以上の攻撃や連携をしてくれるので戦闘自体の爽快感はアップ。
アクションメインのフィールドバトルも新要素のおかげでまずはフィールドバトルでスタンさせ有利な状態でコマンドバトルに流れ込む、といった形もより戦略が増しています。
巨大ロボバトル「騎神戦」の少なさには驚きました。
もしかして私が騎神戦見逃してる?のかと思うほど少ないです。
もともと通常のバトルのほうが楽しかったので少ないことに不満は全くないのですがそんなに不評だったのかなぁ。
【キャラクター】
主に閃の軌跡以降に登場したメインキャラ・サブキャラ・モブキャラらが多数登場、
それに加え新キャラまでも複数登場。
これだけプレイアブルキャラ、NPC、敵キャラが増えてもそれぞれにきちんと個性付けされているのはいつもながらお見事。
これ、誰だっけ?ということはありませんでした。
完結に向かう軌跡シリーズの最新作なので誰かしらは去る、仲間になる、倒すなどの決着に期待したのですが・・・。
敵キャラクターとはほぼ誰とも決着がつきません。
バトルに勝った→なぜか余裕綽々で去っていく敵キャラ、この繰り返しで軌跡シリーズの定番の流れが続きます。
黎2は倒したい敵はきっちり倒せて終わるメインシナリオで満足できたのになぁ。
恋話にほんのちょっと進展はあったけど結ばれるまでには及ばず。
プレイアブルキャラは多くても自動装備機能があるので装備の手間は少なめ。
【ウルリカ】
個人的に無理無理に無理な耐えられなかったキャラ ↑
今でいうYoutuberを普段行っているキャラなのですがふざけにふざけた言動でプレイヤー側に絡んできます。
シリアスなだけでなくユーモアも散りばめられているのもこのシリーズの良さですがこいつは執行者としてふざけ過ぎ。
そのうち言動に変化があって良キャラになるのかなぁ~と我慢しましたがそれもなし。
救いは出番がそんなに多くなかったことか。
ウザキャラやギャルキャラは嫌いじゃないけど何故執行者にこのような現代的キャラをぶっこんできたのかなぁ。
グラフィック
黎2から大きく進化はしていないように感じましたが閃の軌跡のキャラに出会ったり街に訪れると「かなり進化したなぁ」と感慨深くなることも。
綺麗に作り直されているように感じる街もありましたが気のせいではないような。
過去作から流用された街や村で「昔のしょぼかったまんまじゃん!」と感じることがなかったんですよねぇ。
閃であれほど悩まされたロードも本作では皆無に近い。
モーションもだいぶ自然になりましたが昨今の他ゲームに比べると見劣りはします。
声優の熱演にたいしてキャラクターモデルのモーション・表情の表現が拙いことに違和感も。
過去作から流用したおかげもありキャラや街・フィールドの物量は他ゲームに比類ないほどの大ボリュームになっているのでグラフィックの乏しさは仕方がないでしょう。
グラフィックを大きく一新や改善するとボリューム面か発売スパンが犠牲になってしまうので。
軌跡シリーズの「発売スパンが短め」という特徴はグラフィックや作りこみ等のあらゆる欠点をカバーできるほど優れた点。
ファルコムの技術力云々ではなくシリーズを短いスパンで出し続ける上で大きな変化はできないのではないでしょうか。
Switchで発売予定の空の軌跡リメイクはキャラクターや街並みに温かみや深みが増したと感じる造りでイチから作り直すとファルコムもここまでできる、と思わせるPVになっていますし。
黒の庭城
本作のやりこみ要素。
貴重なアイテムや着せ替え衣装が手に入るだけでなく軌跡のキャラクターの明かされていないエピソードがみれるアイテム(メメントオーブ)もあったりとプレイし甲斐のあるコンテンツ。
駆け足でさくっと周回できるので周回のストレスも控えめ。
メメントオーブでみれるエピソードのなかにはかなり重要なエピソードも。
メインシナリオと違ってルートの垣根を超えたキャラでパーティを編成できるので息抜きにも丁度いい感じ。
最上階クリアしましたがメインシナリオにとっても重要なキャラが出てくるのでただの寄り道要素ではないです。
おそらく閃のようにシリーズ化されるであろう界の軌跡。
界の軌跡シリーズが完結するまで本作の評価を決め付けるのは難しいでしょう。
しかし界の軌跡の続編は現時点で未発表。
その現時点では本作に対して「シナリオ面で消化不良」と言わざるを得ません。
だからといって続編が出るまで待つのももったないです。
今、新しく始まった軌跡シリーズの新展開をネタバレが広まる前にプレイしてみてもらいたいです。
少々厳しめに色々書きましたが”いつもの軌跡”、安心安定の”いつもの軌跡”なのです。
「まだまだまだまだ終わらんよ?」
感想部分は読んでないけどこれマジ?
https://x.com/Renka_schedule/status/1751382700332912823
これまで「軌跡」が完結するのは遠い先の話のように思われていたかもしれませんが、『界の軌跡』のクリア後、プレイヤーに「いよいよ終わるんだ」という実感を与える事になるはず。
と言ってたけどあの人また嘘ついたの…?
>これマジ?
大マジ、界がシリーズ化してまた閃123みたいな引き延ばしエンド
時間がループして今までに死んだ人ほぼ生き返ったし