本作はジャンルでいうとジャンプアクションメインの『プラットフォームアクション』に属するようです。
2D横スクロールアクションと呼ぶと左右にしかスクロールしないようですが本作は横以外にもスクロールします。
一番しっくりくる本作の呼称は「2Dマリオシリーズ」だったり。
2Dマリオシリーズとしては『New スーパーマリオブラザーズ U』以来11年ぶりのタイトル。
この11年間、インディをメインにプラットフォームアクションは衰退することなく様々な趣向を凝らしたタイトルが出続けてました。
それともう1つのシリーズ「スーパーマリオメーカー」が重要。
特にSwitchでの最新作はとんでもないアイデアを濃縮したステージが数多く作られ動画も配信されてきました。
そこにプラットフォームアクションのキングである2Dマリオシリーズ最新作が発売されたわけですが・・・。
若干ではありますがプラットフォームアクション最先端に取り残された感は否めませんでした。
クリアするだけならかなり簡単。
ステージが少なめに感じプレイ時間を水増しする要素が無い(プレイアブルキャラ全員使え、周回しろ、等)ため1周目はボリュームに乏しい。
半面、過去作のように収集要素に取り掛かると難易度は跳ね上がります。
クリア後はコイン集め、というかコイン稼ぎになりがちなのは疲れた・・・。
バッジ全回収から真?ラストステージへの道ノリはかなり苦労しました。
極めて個人的にですが本作の目玉?新たな変身「ゾウ」が全く可愛くありません。
見た目も動きも。
ゾウになるメリットも少ない
「アワマリオ」も同様で目新しい性能のキャラでもありません。
マリオやピーチの口から吹かれた泡に包まれ一瞬で死んでしまう敵キャラの死因を考えるとちょっと面白いけど。
特殊な移動が「ドリルマリオ」は攻略の幅が広がり不思議な操作感覚、
なのですが
それら新たな変身だけでなく基本能力のチュートリアルがないのは困り果てました。
壁に向かってジャンプすると壁にくっつきます。
これも困りものでそこ状態でジャンプすると壁ジャンプの要領で反対側にジャンプ。
いわゆる壁ジャンプなのですが意図しない場面で壁ジャンプをしてしまうことが頻発。
不平不満を書き連ねましたがやっぱりさすがのマリオ。
遊んでいるうちに操作はほぼマスターできて、従来の2Dマリオよりも快適に感じることもありました。
急停止時のスリップもかなり軽減されているような。
新要素「バッジ」
1つだけ装備できる特別なアクションができるようになるアイテム。
常時発動するパッシブアビリティのようなものもあればRボタンで使用するアクションも。
Rボタンで使用というのはどうにも使い辛い。
パラシュート帽子やフロートスピンは装備したらジャンプボタン長押し、2回押しでもよかったのでは。
クリアするだけならかなり簡単、というのはアクションゲーム初心者への配慮が手厚いからでもあります。
変身状態で敵に当たっても当たると死んでしまうチビ状態の手前の通常状態がワンクッションあり、
1こだけキノコや変身アイテムが常備できるので敵に当たって死ぬことが少なめ。
ステージは1-1、4-3といった2Dマリオシリーズのような区分けでステージ内のコースをクリアするとキーアイテムを獲得。
コースのラストに進むにはそのキーアイテムをいくつか集める必要があるのですがこのキーアイテムはショップで購入することも可能。
少々お高めなので私は購入することはありませんでしたがボスのいるコースは自力でのクリアが必要。
オンラインは他プレイヤーの動きが見えるというかたちでソウルライクのアレ。
隠しコインやアイテムのヒントにもなりラグなどの支障はありませんでしたが・・・邪魔(笑)
ストーリーはあってないようなもの。
2Dマリオにソレは求めていないので問題なし。
なぜフラワーだけボイスありで流暢にしゃべるんだろう。
道案内的存在なのでテキストよりボイスのほうがテンポはいいか、と自己解決。
そこまで役に立つことを教えてくれるわけでもないので妙に浮いている存在。
そこは開発者もわかっているのかオプションで存在自体を消すこともできます。
インディやマリオメーカーで同ジャンルのタイトルを数多く遊んできてそれらを超える仕掛けや驚きを楽しみにしていたのですが
プラットフォームアクションとして驚きやインパクトを与えてくれるアイデアや演出はほぼありませんでした。
それでも光と音楽に凝ったステージの数々は美しさは際立っていて楽しいものばかり。
2D1枚絵で描かれただけのようでもよく見ると木々が風にそよいでいたり遠景も細かく描写されていたりと芸が細かい。
敵味方の表情や動きも作りこまれています。
2Dマリオ最新作ならではの凄みや面白みには少々欠けていた印象。
ニーアっぽいスタッフロールは地味に熱い。