PS5【零~月蝕の仮面~】クリア後感想 ※ネタばれ控えめ 怖気のためなら牛歩もやむ得ず

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※本作はホラーゲーム。しかも和風ホラーということもあり精神的にくるスクリーンショットもあるのでご注意を。

ちょっとした追加要素はあるものの本作はリメイクではなくリマスター。
グラフィック面では大きく進化していますがそれで怖さが格段とアップ、しているというわけでもないのがホラーゲームの難しいところ。
思念?が形になって出現する霊というか残留思念が妙に鮮明なことがあったりして・・・。
リメイクではないためか操作性やゲームシステムに改善(Wiiリモコンからの操作変更は除いて)はほとんどないように感じます。

ストーリー
リマスターでいうと前作の「零~濡鴉ノ巫女~」を比べると土着的な不気味さが消え、舞台も洋館や現代風の病院。
零シリーズならではの和風ホラーとしての良さが若干薄れています。
これには理由がありファミ通最新号で開発者が
「懐中電灯でてらしながら進む体感的ホラーを実現したかった。床座りがメインの日本家屋を舞台にすると視点が高すぎる。モノや床が近くて見て欲しいものが見てもらえなくなるので和洋館にした」
と。
オリジナル版はビハインドビューの初採用にWiiのリモコン操作とシリーズとしてのターニングポイントでいろいろとチャレンジした部分もあった作品。
リメイク「零~濡鴉ノ巫女~」をプレイした後では私が完成度や恐怖感に物足りなさを感じるのは仕方がないのかも。

本編は複数いるキャラクターが章ごとに変わるシステム。
そのためストーリー展開はとっ散らかっていてわかりにくいものになっています。
過去になにがあったのか、これから何をしなければ、がわかりにくい。
そこが物語り全体の不気味さが増している要因ともいえるのですがそれでもわかりにくい。
キャラクター間でアイテムや武器を共有していないキャラもいて強化もしにくい。
過去の出来事などはそこらじゅうに落ちているメモや日記で把握していくのですが・・・落ちているメモや日記多すぎ(笑)
もっと別の形でキャラクターの心理描写や状況把握をさせてもらいたかった。

ゲームシステム
とにかく歩くのも走るのも移動速度が遅い、でもこれが本作の雰囲気にあっているので大きな欠点ではありません。
それでもこの遅さはわずかながら欠点。
マップがわかりにくくどこにいけばいいのかも非常にわかりつらいので迷っている時にはこの遅さはストレスになります。
ところどころに落ちているアイテムは懐中電灯で照らさないと拾えません(アイテムが近くにあるお知らせランプが灯る→あたりを見回す→アイテムが出現→拾う)
この懐中電灯の操作性が悪い。
思ったところを照らせないのでアイテムを探すのに一苦労します。
オリジナル版も昔プレイしましたがWiiリモコンの操作だったためかここまで悪くなかったような。
拾うときにはゆっくりと時間が進み邪魔をしてくる霊の手との駆け引きという要素も。
移動の遅さやアイテムを拾うまでの面倒、説明不足のマップなど他のゲームなら即投げてしまいそうですが零シリーズ・ホラーゲームとして
恐怖を演出するためなのだと容認できてしまいます。
懐中電灯は改善して欲しかったですが。

戦闘
探索するフィールドは狭い・細い・暗い・箇所が多くそういったところで敵は現れます。
なので戦う場所の狭さとキャラの移動スピードの遅さに悩まされながら戦うことに。
ただ、それも本作の欠点というよりかは長所。
その不便さが逆にゲーム性になりホラーゲームとしての怖さを増しています。
カメラで写すことによって霊退治を行う唯一無比のバトル。
カメラを育成していけば連射も可能になり爽快感が増す撮影バトルは健在。
キャラによっては懐中電灯が武器に。
そのせいではないのでしょうが零シリーズの中でも特に武器がカメラである必要があまり語られなかったような。

ホラーゲームとして
零シリーズならではの恐怖感は存分に味わえますが零シリーズの他作品に比べると若干薄いように感じました。
日本古来の土着的不気味さが薄く、ストーリーがわかりつらいので登場する霊の怨念がそこまで伝わってこないため霊というよりゴーストを相手にしているような感じ。
霊とゴーストの違いってなに?とは聞かないでください(笑)
感覚的に・・・なんか違うでしょ(汗)
それでも和風ホラーゲームとして怖さはなかなかのもの。
ババーンキャーの怖さも多めですが何もなくても歩いているだけで怖さも十分にあります。
ババーンキャーばかりではないのが零シリーズの好きな所。

PS5
デュアルセンスならでは機能は使われていません。(とおもう)
アダプティブトリガーは面倒なだけで飽きたのでもうどのゲームにも使われなくてもいいのですがHD振動はホラーゲームならでは活かしかたがあったはず。
もったいない。
×ボタンで決定、でも構えたカメラを下ろすのも×ボタン(L2でも可)○ボタンで調べるなど相変わらず×ボタン決定の弊害があちらこちらに。

お色気
零 ~濡鴉ノ巫女~とくらべるとかなり、かーなーりー減っています。
オリジナル版でいうなら先に発売された月触の仮面→次作の濡鴉ノ巫女でお色気の部分はかなりパワーアップした箇所。
濡鴉ノ巫女はやりすぎの感もあったけど無ければ無いで寂しさも。

リメイクが続いた零シリーズですが新作がでることはあるのでしょうか。
作ってほしい。
そのためにはリマスターのヒット、新たなファンの獲得が必要かも。
移動の遅さや戦闘の窮屈さで「クソゲー」のレッテルをはられたりしているのかなぁ。
そこを零シリーズの良さとして受け止めてもらえたら嬉しいのですが。
そのためにも本作はリマスターだけではなくホラーとは無縁な箇所でもあるわかりにくいストーリー進行や探索の不便な箇所だけでも改善してほしかったです。


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PS5【零~月蝕の仮面~】クリア後感想 ※ネタばれ控えめ 怖気のためなら牛歩もやむ得ず」への3件のフィードバック

  1. まれびと

    日本古来から伝わる【幽霊】の筆頭に上がる物を知らない世代だと、零の路線を脱線して別ゲーと勘違いするユーザーも多いと言うのも仕方ない事なのかも知れないかな?
    更に、近年(特にソニー)では、制限による規制が厳しくなり、開発サイドにも個々に価値観の違いはあれ、その規制に便乗する流れが一番安定する方向で収まる志向にある。
    いわゆる【お色気】の部分に当たるそれは、元々日本古来の怨霊や怨念の概念の由来で代表されるテーマが
    【女の怨みが一番恐ろしい】と言われる事にある。
    日本古来から伝わる文献や古記などに上がる幽霊の模写のほとんどが、白無垢や白装束の女の幽霊を描いた物が多く残る他、いわゆる、あやかし、妖怪の類いにも女性を模した姿の妖怪が多く見受けられる。
    四谷怪談で知られる、貞女・お岩や、皿屋敷のお菊など、も元禄時代から伝わる実話が元になったなど、古くから女性に対する怨念の深さこそ恐ろしい物は無しとされて来た由来がある。
    今の時代は、古来より伝わる風習すら【エロ】に繋げてはしゃぐ世間知らずな者も多いが、本来の和風ホラーの原点とは、女性の怨念の深さこそ真髄なのだと言い伝えられている。
    うなじがセクシーだとか、胸元がはたけているとかの程度で、極端に馬鹿騒ぎすれば、睨まれずに済む所からも睨まれる事になる事を知らない世間知らずなユーザーが多ければ、自ずと、その手の表現にも警戒されて然るべきではあるかな?
    古き良き風潮や風習は、黙って受け入れているば、最初から角は立たないって事を知らない奴が、自らを苦しめる結果を招いているって事が言える。
    大人の都合って意味をうわべで受け止めるんじゃなくて、本当の意味合いで考えられる心身共に大人の人間なら理解出来る事なんだがなぁ。

    返信
  2. まれびと

    追記
    移動の遅さとか、ノイズ処理云々など、問題視されてるけど、無印からやってるユーザーなら、それは普通だろ?って話で終わるんだが。
    今の世代は、サクサクなゾンビシューターゲーをホラーと勘違いしてるせいか、人間離れしたハイスピードで駆け抜ける超人かスーパーマンでも操作したいのか?ってくらい勘違いしてる人々だから気にする事はない。
    元々の零のコンセプトは【そこに何かが居る恐怖】をテーマとして発表されたタイトルだったから、その一番の売り部分から、ニュータイプな高機動力で駆け抜けても無意味なだけなんだよなw
    逃げても逃げても迫って来る闇や恐怖ほど恐ろしいんでね。
    マイケルも草場の陰から踊り出すゾンビシューターゲームみたいな高機動力は、零には必要ないのよ。

    返信
  3. まれびと

    移動速度は問題ではないと言いながら、なぜ問題視するんだか。
    そもそも、零シリーズ全てやってれば(正確には無印発売当時から)、移動速度を期待する方がナンセンスで、ただのエアプだろ
    バイオみたいな名ばかりなホラーのゾンビシューターアクションなら、スーパーマンか高機動力の人間離れした身体能力を持つ主人公達が、マシンガンやロケランぶっ破なお祭り騒ぎのハイスピードアクションも楽しめるんだろうが、零は、根本的な概念その物がまったく違うゲームなんでねw
    移動速度に注視する時点でエアプよエアプw
    そもそも、無印で発表された時の零のコンセプトや売り文句知ってる?
    それを理解してたらダッシュがあるだけでも有難いと思うのが普通の考え方なんよなぁw
    ただ、やれば良いと思い込んで、本来の主旨を理解しないで零を勘違いしてる人が多いんだよなぁ。
    まぁ、おぞげのために遅いってのは半分正解だからヨシとするけども。

    返信

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