Switch『デモンエクスマキナ』 クリアー後感想 ※ネタバレあり

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デモンエクスマキナでのロボットの通称は「アーセナル」、パイロットは「アウター」とよばれています。
設定ではアーセナルはアウターが操縦するロボットというよりアウター自身の装甲のような存在。
開発者は”アーセナルに搭乗”ではなく”アーセナルを着る”という表現を使ったりしています。

アンリアルエンジンですが機体などはギラギラ、ツヤツヤといった表現はほとんどなくコミック風に。
それでも操作中に自機が軽く感じることもなく鉄鉄とした機体の重量感はしっかりと感じられます。
現実的な描写ではないですが自機のセルフシャドウ等アニメのようにメリハリが利いた描写に。
背景、爆発などのエフェクト、弾道なども全てコミック風なのでUIと重なりそれらの見分けがつきにくくなることがありました。
言い方は悪いですが若干アーセナルがおもちゃにように見える時も。
動き回っても地面に自機の走行跡がつかなかったり現実味は薄いのですが荒廃した世界、戦場の空気感を体感できます。
最近のロボットアニメのロボットはCGで描写され重厚感が薄くなっていますが今作のロボットはスピーディで高速で移動はするものの古きよきロボットゲームの重厚感が残されています。
アーセナルの操作方法。
ほぼ全てのボタンを使います。ほぼ全てのボタンが重要です。
ロックオンはロック用サイトが大きめなのでロックしやすいのですが敵アーセナルはかなりのスピードで飛び回るのでプレイヤーがちゃんと敵を視認することが重要。
高低差のあるステージが多くレーダーでは敵の上下の位置がわかりにくいため敵から攻撃されるまで敵の位置を見失うことがしばしば。
ジャイロ操作にも対応していますがカメラがふらついて仕方が無かったのでジャイロオフでプレイ。


エネルギー(ロボットゲームでいうブーストゲージ)消費無しで空中滞空が可能。
エネルギー消費無しでも高速移動、消費すればさらに高速移動できるので移動に対するストレスは少なくスライド移動しているだけで爽快。
敵からの攻撃は見辛いのですがエネルギー消費の回避も消費量は少なめ。
エネルギー管理にシビアなロボットゲームのように動けなくなってピンチ、ということはほとんどありませんでした。
自然と空中戦がメインになりますが強敵は地上に誘いだしての地上戦のほうが戦いやすく戦略も重要。
VSアーセナル戦はその速さに翻弄されます。
ロックオンサイト内に捉えることにすら難儀する敵も出てきますがそのような敵機をサイト内に捉え攻撃を一発一発当てて削っていく(アサルトガン、マシンガンなら連射)ヒリヒリとしたバトルにアドレナリン全開状態。

アーセナルから降りアウターを操作することも可能。よわっちい敵や戦車くらいなら余裕でタイマンできます。
アウター状態でもアーセナルを倒せるよう調整してあるようですがそのようなシチュエーション強制はなし。
アウターのみでの強制出撃ステージがありますがフラストレーションの溜まる内容。アウター強制出撃ステージは極々少なかったので助かりました。
クリアーした今ではもっとアウター強制出撃ミッションがあっても良かった、と我侭な想いも。

このアウターを人体改造するとアーセナルもパワーアップ。
アーセナルのパーツはアーマーは頭、両手両足、胴、パーツ。
種類はそれなりに用意されていますが足パーツのバリエーションがすくないのは残念。逆間接、四脚、タンク型もあればよかった(あるかもしれないけど)
同じパーツでも付加価値がついているパーツがありハクスラのような、より強い装備を集める仕様。
中盤からクリアーする直前までアーマー、ウエポンは変更しないままずっと同じ装備だったかも(ラスボスだけ変更)
ウエポンは両手用、両手用サブ、肩、サブ。
武器にはマシンガンやレーザーなど個性的な武器が。弾薬はステージ中の敵が落すのですがタイマンステージは弾薬不足に陥ることも。
敵の動きのすばやいゲームなので近接武器はテクニックが必要。
道中の敵の落す弾薬、持っていった弾薬でクリアーできるようにちゃんとバランス調整されています。
そこまでむずかしいゲームでは無いので自機の総HPを上げ、そこそこスピードのでるようカスタマイズしてしまえばクリアーは可能。
カスタマイズ面では物足りなく感じました。


ステージによっては仲間が一緒に出撃。この仲間が強い!めちゃくちゃ強い。
仲間にボスを任せて自分は回復、弾薬集めがのんびりできるほど。
自機の分身を作り出して戦わせる「ミラージュ」も強い。
外部に漂うエネルギーを攻撃、移動、防御に変える要素も。
アイスクリームを食べてパワーアップ要素も(クリアするまで忘れてた一度も使わなかった)
それらを駆使してスライド移動しながら撃っていれば簡単にクリアできるほど甘い難易度では無いですが。
近接武器とHP回復肩パーツはバランスブレイカー気味。スピーディな攻防の中で近接は当てにくいですが動きの遅い敵にはかなり有効。
声優も豪華。ロボットアニメでよく聞く声が配役。↑など古谷徹さんと池田秀一さんですから。
イベントシーン、デモは重要な場面で流れますが会話パートのほとんどは↑↓のように2Dでの会話。
戦闘中に2D会話シーンが始まることも。どんな状況でも顔の表情は変わらず。でもフルボイス。
臨場感あるバトルをしながらの会話シーンもありましたがそのような場面の開始時にデータ読込なのか一瞬ゲームが止まる事があったので多用されなくて良かったかも。
そもそもロボット同士のバトルは人の言葉ではなく機体のぶつかり合いで語り合うものだとなにかのアニメで言ってたような。同感。

戦闘やストーリーはvsAI、vs未知の存在かと思いきや肝はvsアウターが操縦するアーセナル。
ストーリー上仕方がないのですが敵対するアウター、共闘するアウターの入れ替わりが激しく登場キャラクターに愛着や嫌悪を抱く間はありませんでした。
メインストーリーにはVSアーセナル、VS巨大兵器、エリア内の敵の掃討、○○の防衛、といったステージがバランスよく散りばめられ同じことをやらされている感は薄め。
巨大兵器(中ボス)がストーリーの要所要所に登場、VSアーセナルとは違った面白さ。
巨大兵器の破壊もロボットゲームの華の部分。倒しがいのあるステージになっています。
○○の防衛ステージはちょっと面倒。1,2回やり直せばクリアできた難易度でしたが防衛するターゲットがかなり貧弱。
思考を切り替えターゲットの上に陣取り自機が砲台になればあっさりクリアーできたり
一度は失敗したミッションもリトライするとなぜかあっさりクリアできたりします。
難易度補正がされているようには感じずプレイヤースキルがあがっただけ?

オンライン協力プレイは希望する部屋が見つからないので未プレイ。 アーマードコアシリーズはほぼ全作プレイ。調べればPS1~2の中で未プレイのタイトルが1~2本あるかも。
できるだけアーマードコアとは比較しないように感想をかきました。
プレイする前の印象は9割アーマードコア、クリアー後は6割アーマードコアといった印象。
他にもロボットゲーム傑作といえばANUBISですがこれもアーマードコアとANUBISを比べるような無意味な比較なので今作とは比較はしません。
当たりやすいロックオンの仕様と弾速、手軽な人体改造による自機のパワーアップ、ストレスのすくない高速移動、
ACの良さを無暗に損なうことなく敷居を下げ、遊びやすくチューニングされスピーディに。
燃料や弾薬に気をつけながら敵を捉えて撃つ、敵の攻撃を耐えるor避ける、ロボットゲームで楽しみたい要素のほとんどが詰め込まれそのほとんどが快適にできる点は実にマーベラス。


ACのようなロボット特有の無機質さ、ぎこちなさ、シビアな燃料や弾薬の管理の重要性は薄目。
アニメに登場するようなオーバーリアクションで見た目も言動も破天荒なキャラがいるもののストーリーはハードで難解に展開。
いままでの任天堂ハードにはほとんど無かったような気骨なタイトル。
まずSwitchで出そうとした時に考えそうな任天堂ハードを所持する層に擦り寄ろうとした感は皆無。
「ロボットゲームはこれくらいでイイ!」と大勢に思われる丁度バランスに仕上がっているのかも。
でもたまには感情も謎技術も無い無機質で移動もままならないようなロボットを操作するゲームも遊びたいんですよフロムさん。
そしてANUBISの遺伝子を受け継いだタイトルをいつかどこぞのどなたかに。


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