劇場アニメ『天気の子』感想 新海監督にしか描けないハイファンタジーと現実の境界線。上映後の余韻で涙 ※ネタバレまぁまぁ有り

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アニメ見ている場合かなぁとも思いましたが・・・見に行ってよかった!

序盤はちょっとストレスに感じる場面が続きます。
精神的に幼い主人公とヒロインの若さゆえの行動がその年齢以上に子供じみていたり(これには後でわかる秘密があるのですが)
実在する商品や企業名、雑誌等がそのまま登場。しかもその企業のライバル企業の商品は登場しなかったような。
それがこれ見よがしにアップで映りそれを飲み食い。
それらが目に付いて鼻に付いて気になって気になって・・・。
とってつけたようなマスコットキャラクターの猫も必然性をかんじませんでした。

どうしちゃったの新海監督・・・。

と、不安になったのは序盤15分くらいまで。
そこから爽やかで胸の好く展開が始まります。
現実離れしたファンタジー色の強いヒロインの能力ですが現実に存在する商品や看板がファンタジーと現実との境を吹き飛ばしてくれる良いスパイスに。
美しい背景、天気の描写は新海監督の真骨頂。
挿入歌のタイミングも素晴らしくますます活き活きと深みが増してくるキャラクター達、君の名は関連のサプライズなどもあり終盤まではあっという間に。

終盤からはファンタジー色が否定されがちな現実に趣を置いた流れに。
警察が余りにも無能に描かれていて警察が可哀想になるくらい。
そして賛否が大きく分かれそうなラストに向けて主人公とヒロインの決断が。
主人公がヒロインを強引にそっちに持っていったようにも感じましたがこの時の主人公や仲間のかっこよさといったら・・・。応援上映があるならここは盛り上がるでしょうね。
2人の決断は大きな犠牲を払います。これには大きな驚き。普通の映画ならこっちのラストは選ばない。
まだ何か起こる?と思っていると映画は終わり。これにも驚き。

上映中はラストの展開に驚きの余りさほど感動はなかったかも。
しかし上映後2人が2人を想うがままに選んだ行動、映画では描かれなかったこれからの2人に湧き上がるであろう後悔や苦悩のことを自然と考えるようになりました。
劇中2人が幸福だった時間はとても短いものでした。ラストで掴んだ幸せがずっと続いてほしい、などと色々余韻に浸っていると涙がこぼれました。
物語と世界全体のためではなく2人のための物語。
2人には「なんてことしてくれたんだ!」「これはヒドイ」と憤る賛否の否の意見は当然あると思います。
でも私は綺麗ごとではなく2人の物語をハッピーエンドで〆てくれた新海監督に賛辞を送りたい。
大快作!

声優慣れしていないキャスト陣の演技に不満はありませんでした。
小栗旬さんも本田翼さんも良かった。
映画館を出るとここ数日見たことのなかったような青空!
聖地巡礼もしてきましたがこれはまた後で。
そして家についた頃に雨が降ってきました。
言うのも恥ずかしいですがこれはもう天気の子が(朝昼に)映画を見に行った(関東圏の)人達に起こしてくれた奇跡でしょう(恥ずかしい)

京アニ放火事件は明けない梅雨のように長くずっとこれからも私やアニメファンにとって心落す傷痕になった出来事。
でも、ほんの一瞬でもアニメファンが心晴れやかになれる時は良いアニメを見たときでしょう。
そのようなアニメがこれからも、そしてまた京アニからも創り出されますように。


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